ピアノソナタ_(ストラヴィンスキー)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ピアノソナタ_(ストラヴィンスキー)の意味・解説 

ピアノソナタ (ストラヴィンスキー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/18 05:59 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

ピアノソナタSonate pour piano)は、イーゴリ・ストラヴィンスキー1924年に作曲したピアノソナタ

概要

ストラヴィンスキーは1924年、ビアリッツニースに滞在する間にこのソナタを作曲した。同年10月21日には全曲の完成に至っている[1]。初演は1925年7月に開催されたドナウエッシンゲン音楽祭にて、作曲者自身の演奏によって行われた[2]。最終的にアルバート・スポールディングの校訂を経て、1925年ブージー・アンド・ホークスから出版されている。曲はエドモン・ド・ポリニャック公夫人ウィナレッタ・シンガーへと献呈された[3]

楽曲構成

曲は以下の3つの楽章から構成される。演奏時間は約9-11分。録音によっては第1楽章を「Moderato」、第3楽章を「Allegro molto」と表示している場合があるが、元の楽譜にはそうした標題や速度指定は掲げられていない[3]

  1. ♩ = 112
  2. Adagietto
  3. ♩ = 112

第1楽章と第3楽章は互いに関連性を有している。両楽章とも同じテンポのソナタ形式を採っており、それぞれが再現部を持つ。また、冒頭に両手のユニゾンで奏される主題が終楽章コーダにおいて回想される。第1楽章では3連符が8分音符に対比される一方、インベンションのような第3楽章では16分音符がさらなる活力を与えることによりバロック音楽への接近をみせる。第2楽章は作曲者が「最大の音楽的天才」のひとりと看做していたベートーヴェンの様式によるロマン派音楽により近くなっている。そのため旋律線への装飾は厚みを増しており、前の楽章に見られたようなストラヴィンスキーの簡素で直截的な作曲様式は後退している[2]

出典

  1. ^ David Truslove (1993年). “Stravinsky: Music for Piano Solo”. Naxos Digital Services, Ltd.. 2012年8月12日閲覧。
  2. ^ a b Cummings, Robert. Igor Stravinsky – Sonata for piano - オールミュージック
  3. ^ a b Stravinsky, Igor (1925). Igor Stravinsky – Sonate pour piano. New York: Boosey & Hawkes 

外部リンク


「ピアノソナタ (ストラヴィンスキー)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ピアノソナタ_(ストラヴィンスキー)」の関連用語

ピアノソナタ_(ストラヴィンスキー)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ピアノソナタ_(ストラヴィンスキー)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのピアノソナタ (ストラヴィンスキー) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS