パウラ・オルティス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/21 02:37 UTC 版)
パウラ・オルティス | |
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本名 | Paula Ortiz Álvarez[1] |
生年月日 | 1979年1月8日(44歳) |
出生地 | ![]() |
国籍 | ![]() |
職業 | 映画監督・脚本家・映画プロデューサー |
パウラ・オルティス・アルバレス(スペイン語: Paula Ortiz Álvarez, 1979年1月8日 - )は、スペイン・サラゴサ出身の映画監督・脚本家・映画プロデューサー。
人物
2011年には長編第1作『De tu ventana a la mía』でゴヤ賞新人監督賞にノミネートされ、バリャドリッド国際映画祭で新人監督賞を受賞した[2]。2014年の長編第2作『La novia』はゴヤ賞作品賞や監督賞など12部門にノミネートされ、フェロス賞ではドラマ作品賞や監督賞など6部門を受賞した。
経歴
初期の経歴
1979年にサラゴサで生まれた。2002年にサラゴサ大学でスペイン語文献学の学士号を取得し、2003年にバルセロナ自治大学で映画・テレビ脚本の修士号を取得した。2004年から2008年にはサラゴサ大学芸術学部で、研究員や映画・映像メディア研究の講師を務めた。この時期にはアグスティン・サンチェス・ビダルによる指導の下で、博士論文「映画脚本: その理論と実用的基礎の更新」を執筆し、2011年1月31日に博士号を取得した。
ニューヨーク大学芸術学部(ティッシュ・スクール・オブ・ジ・アーツ)の映画・テレビ学科で映画製作を学び、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で脚本製作を学んだ。ナレーターのためのワークショップの会員であり、ロサンゼルスのStory Expoやスペインとアメリカの脚本家向けフォーラムにも参加している。
映画製作者
2001年以降にはいくつかの短編映画を製作した。2010年夏にはアマポーラ・フィルムズ、オリア・フィルムズ、セントローパ・スペインの製作によって、長編第1作『De tu ventana a la mía)の脚本と監督を手掛けた。マリベル・ベルドゥ、レティシア・ドレーラ、アレクス・アングロなどが出演している。上海国際映画祭で世界プレミア上映され、サウンドトラック賞を受賞、審査員による特別言及を得た。スペイン国内外で数多くの映画賞を受賞し、興行的にも成功を収めた。第56回バリャドリッド国際映画祭では新人監督賞(ピラール・ミロ賞)を受賞した。2012年のゴヤ賞では新人監督賞、助演女優賞、作曲賞の3部門にノミネートされたが、いずれの受賞も逃している。ベルギーのモンス国際映画祭では国際女性批評賞を受賞した。スペインではハイ・フィルムズによって配給され、国際市場ではヴァーテックス・ゴーによって配給された。2012年3月に一般公開され、批評面も興行成績も上々だった。
1933年に初演されたフェデリコ・ガルシア・ロルカの悲劇『血の婚礼』を原作として、2014年には長編第2作『La novia』を監督した。スペイン=トルコ=ドイツの共同製作作品であり、スペインとトルコで撮影を行った。インマ・クエスタ、アレクス・ガルシーア、アシエル・エチェアンディア、ルイサ・ガバサ、レティシア・ドレーラなどが出演している。2015年のサン・セバスティアン国際映画祭では、コンペティション部門ではなくサバルテギ部門で上映された[3]。2016年1月29日に授賞式が開催された第3回フェロス賞では、ドラマ作品賞、監督賞、主演女優賞(インマ・クエスタ)、助演女優賞(ルイス・ガバサ)、音楽賞(梅林茂)、予告編賞と、6部門で受賞した。第30回ゴヤ賞では作品賞や監督賞を含む最多の12部門にノミネートされたが、受賞は助演女優賞(ガバサ)と撮影賞の2部門に終わった。
映画製作以外
バルセロナ大学で映画史を教えており、サラゴサのサン・ホルヘ大学で脚本執筆と映画分析を教えている[4][5][6]。マドリード映画学校(ECAM)、カタルーニャ映画学校(ESCAC)、CEUサン・パブロ大学、マドリード自治大学、ナバーラ大学、バリャドリッド大学、アメリカ合衆国ヴァージニア州のジェームズ・マディソン大学などで、ワークショップ・講演会・セミナーなどを行ったことがある。いくつかの雑誌に物語や脚本執筆に関する記事を書いたり、それらの題材の書籍を刊行している。
ミサル・ムルティメディアの『フーヴスこども百科事典』の刊行に貢献した。アラゴン州政府、ウーマンズシークレット(女性下着メーカー)、ピコリン(寝具メーカー)、エブロサなどの広告CMを製作したことがある。
スペイン女性映画製作者組合(PEAK)の運営委員会のメンバーであり、ヨーロッパ女性視聴覚ネットワーク(EWAN)の共同創設者兼副会長である。2010年にはキケ・モーラ、ラウール・ガルシア、ヘスース・ボスケッドと共同で、ポピー・フィルムズという映画製作会社を設立した。
フィルモグラフィー
短編
年 | 原題 |
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2001 | Para contar una historia en cinco minutos |
2002 | Saldría a pasear todas las noches. Declaración de Katerina |
2005 | Fotos de familia |
2008 | The Face of Ido |
2008 | El hueco de Tristán Boj |
長編
年 | 原題 | 備考 |
---|---|---|
2011 | De tu ventana a la mía[7] | 脚本・監督 |
2014 | La novia[8][9] | 監督 |
受賞とノミネート
映画賞
年 | 部門 | 作品 | 結果 |
---|---|---|---|
2016 | 脚色賞 | La novia | ノミネート |
監督賞 | ノミネート | ||
2011 | 新人監督賞 | De tu ventana a la mía | ノミネート |
作曲賞 | ノミネート |
年 | 部門 | 作品 | 結果 |
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2016 | 監督賞 | La novia | 受賞 |
ドラマ作品賞 | 受賞 | ||
脚本賞 | ノミネート |
- ガウディ賞
年 | 部門 | 作品 | 結果 |
---|---|---|---|
2016 | 非カタルーニャ語作品賞 | La novia | ノミネート |
- トゥリア賞
年 | 部門 | 作品 | 結果 |
---|---|---|---|
2016 | 新人監督賞 | La novia | 受賞 |
- スペイン映画批評家協会賞
年 | 部門 | 作品 | 結果 |
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2016 | 脚色賞 | La novia | 受賞 |
作品賞 | ノミネート | ||
監督賞 | ノミネート |
映画祭
年 | 部門 | 作品 | 結果 |
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2011 | 新人監督賞 | De tu ventana a la mía | 受賞 |
- ダッカ国際映画祭
年 | 部門 | 作品 | 結果 |
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2014 | フィクション作品賞 | De tu ventana a la mía | ノミネート |
脚注
- ^ a b Paula Ortiz インターネット・ムービー・データベース(IMDb)
- ^ Página oficial de la SEMINCI バリャドリッド国際映画祭
- ^ “'The Bride' ('La novia'): San Sebastian Review”. ハリウッド・リポーター. 2016年3月19日閲覧。
- ^ Paula Ortiz Cineasta. エル・ペリオディコ・デ・アラゴン
- ^ Artículo de la Universidad de San Jorge サン・ホルヘ大学
- ^ Ficha de su trayectoria en la web de Ambar 1900
- ^ Paula Ortiz Zaragoza, 1979 作品公式サイト
- ^ Paula Ortiz prepara el rodaje de su segundo largometraje, titulado "La Novia". ディアリオ・デ・ナバーラ, 2014年6月20日
- ^ Según Paula Ortiz, "Lorca me produce una fascinación hipnótica". エラルド, 2013年2月12日
外部リンク
- Paula Ortiz - IMDb(英語)
- パウラ・オルティスのページへのリンク