セツキシマブ サロタロカンとは? わかりやすく解説

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セツキシマブ サロタロカン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 18:15 UTC 版)

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セツキシマブ サロタロカン
IUPAC命名法による物質名
識別
CAS番号
2166339-33-7
PubChem SID: 405226671
KEGG D11805
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セツキシマブ サロタロカンナトリウム(Cetuximab Sarotalocan Sodium、開発コード:ASP-1929)は頭頸部癌の治療に用いられる抗体薬物複合体の一つである。抗体部分は抗EGFR抗体であるセツキシマブで、その1分子あたり2~3個のサロタロカン(フタロシアニン系色素:IRDye700DX)が、リジン残基のアミノ基に結合している[1]

分子式はセツキシマブ軽鎖:C1025H1595N281O338S5、同重鎖:C2208H3400N582O674S15、サロタロカンナトリウム:C74H96N12O27S6Si3・4Na である[2]:5

効能・効果

切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌

作用機序

点滴による投与後、セツキシマブの効果によってEGFRが過剰発現している腫瘍細胞に結合する。その後波長690nm[3]:5レーザー光を照射する事でサロタロカンが励起し、周囲の酸素分子を活性酸素へと変化させ、細胞傷害を引き起こす[4]と思われる。

副作用

重大な副作用として添付文書に記載されているものは、

頸動脈出血(頻度不明)、腫瘍出血(5.6%)、舌腫脹(13.9%)、喉頭浮腫(5.6%)、注入反応(2.8%)、重度の皮膚障害(頻度不明)

である[1]

これに関連して、頸動脈に腫瘍が浸潤している症例には禁忌とされている。

参考資料

  1. ^ a b アキャルックス点滴静注250mg 添付文書”. PMDA. 2021年3月21日閲覧。
  2. ^ アキャルックス点滴静注250mg インタビューフォーム(第3版)”. PMDA. 2021年3月21日閲覧。
  3. ^ アキャルックス点滴静注250mg 第2部(モジュール2)CTDの概要(サマリー)”. PMDA. 2021年3月21日閲覧。
  4. ^ IRDye®700DXを利用した、がんのPhotoImmunoTherapy(PIT)”. 株式会社エムエステクノシステムズ. 2021年3月21日閲覧。



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