ショアライナー客車とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ショアライナー客車の意味・解説 

ショアライナー客車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/07 04:27 UTC 版)

ショアライナー
メトロノース鉄道のハドソン線で運用されるショアライナー IV
運用年 1983年〜
製造所 ボンバルディア・トランスポーテーション
製造年 1983年–1998年
運用開始年 ショアライナー I: 1983年

ショアライナーII: 1987年

ショアライナー III: 1991年

ショアライナー IV: 1996年
製造数 ショアライナー I: 39両

ショアライナー II: 36両

ショアライナー III: 49両

ショアライナー IV: 60両


合計: 184両

定員 102名–130名
運用者 メトロノース鉄道
使用路線 ハドソン線ハーレム線ニューヘイブン線
全長 85 フィート (25.91 m)
全幅 10.5 フィート (3.2 m)
ドア数 ショアライナー I 及び II: 4

ショアライナー III: 6

ショアライナー IV: 6 (制御車は5枚)
最高速度 90 mph (145 km/h) (営業運転)

120 mph (193 km/h) (設計)

ショアライナー客車(ショアライナーきゃくしゃ、Shoreliners)はメトロノース鉄道が運用する客車で、ニュージャージー・トランジットのコメット客車と非常に似通った設計がされている。

客車は運用に関する合意文書に基づいてメトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティー(MTA)及びコネチカット州交通局(CTDOT)が所有しており、区別のため車体にMTA所属の車両は青帯、CTDOT所属の車両は赤帯が配されている。

ショアライナー客車の多くは運用地域の著名な人物や場所に基づいて名前がついており、「The Connecticut Yankee」や「Washington Irving」などが例として挙げられる。

ショアライナーは主にメトロノース鉄道の非電化区間及び非電化区間からの直通列車で使用されており、ハドソン線クロトン・ハーモン駅以北、ハーレム線サウスイースト駅以北、ニューヘイブン線のダンブリー支線及びウォーターブリー支線などが主な運用線区である。

通常は機関車と制御車をそれぞれ先頭に連結したプッシュプル方式で運転される。 [1][2]

1990年代には数本がCTレールのショアラインイーストで使用されていたが、代替車両の投入で撤退した。[3]

車種

ショアライナー I 及び II は1983年から1987年の間に製造され、ニュージャージー・トランジットの客車であるコメット II に非常に似通った設計になっている。ドアは低床ホームに対応したドアが片面2枚、合計4枚で、各車両車端部に配置されている。 ショアライナー I は39両、ショアライナー II は36両製造され、6200番台の制御車14両と中間客車26両ががCTDOT所属になっている。

ショアライナー I のうち4両は製造当初客車に電気を供給するためのヘッドエンド・パワー・ジェネレーター(発電機)を、CTDOTが保有していた5機の発電機を搭載していない貨物用機関車に対応するために装備していたが、やがて貨物用機関車はGP40-2Hに置き換えられ撤退したため、客車側もヘッドエンド・パワー・ジェネレーターを撤去した。

ショアライナー III は1991年から49両が製造され、ニュージャージー・トランジットの客車であるコメット III に非常に似通った設計をしている。ショアライナー I 及び II と異なり車両の中央部に高床ホームに対応したドアを設置し、ドア数は各車両片面3枚、合計6枚となった。また、先代のショアライナーとはトイレの位置も異なる。

ショアライナー IV はニュージャージー・トンランジットの客車であるコメット IV と非常に似通った設計をしていて、1996年から1997年にかけて50両が、1998年にCTDOT向けに10両が製造された。

ショアライナー IV では安全のために制御車の運転室横のドアが撤去され、ドア数は一車両5枚になった[4]

置き換え

2023年8月、CTDOTは車両メーカーであるアルストムと60両分の客車を製造する契約を結び、将来的にはそれらを使用してウォーターブリー支線、ダンブリー支線、及びCTレールのハートフォード線で使用される客車であるマフェルサ及びMBTA MBBを置き換える計画で、新型車両は2026年頃からCTDOTに受け渡される見込みである。[5][6] メトロノース鉄道も2029年頃から現在運用されているショアライナーの置き換えを開始する計画である。[7]

出典

  1. ^ Hudson, Edward (1986年2月16日). “Commuters Rate New Metro-North Cars Set for Danbury” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/1986/02/16/nyregion/commuters-rate-new-metro-north-cars-set-for-danbury.html 2019年6月13日閲覧。 
  2. ^ Hudson, Edward (1986年2月16日). “Commuters Rate New Metro-North Cars Set for Danbury” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/1986/02/16/nyregion/commuters-rate-new-metro-north-cars-set-for-danbury.html 2019年6月13日閲覧。 
  3. ^ Middleton, William D. (1994). North American commuter rail 1994. Pasadena, CA: Pentrex. p. 30. OCLC 32665882 
  4. ^ Ferro (2014年4月17日). “Archive: Force of derailment toppled weighty trains”. Poughkeepsie Journal. 2019年6月13日閲覧。
  5. ^ “Alstom to supply 60 single-level coach cars to the Connecticut Department of Transportation for its statewide rail system” (Press release) (英語). Alstom. 9 August 2023.
  6. ^ “Governor Lamont Announces Purchase of 60 New Rail Cars to Modernize Commuter Rail Lines” (Press release). Connecticut Department of Transportation. 9 August 2023.
  7. ^ 2025–2029 Capital Plan”. Metropolitan Transportation Authority. p. 139 (2024年9月25日). Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ショアライナー客車のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ショアライナー客車」の関連用語

ショアライナー客車のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ショアライナー客車のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのショアライナー客車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS