クロルナファジンとは? わかりやすく解説

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クロルナファジン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/21 14:32 UTC 版)

クロルナファジン
識別情報
CAS登録番号 494-03-1
PubChem 10307
ChemSpider 9885
KEGG C16446 
ChEMBL CHEMBL2107519
特性
化学式 C14H15Cl2N
モル質量 268.18 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

クロルナファジン(Chlornaphazine)は、2-ナフチルアミンの誘導体で、1950年代に多血症ホジキンリンパ腫の治療のために開発されたナイトロジェンマスタードである[1]

主にイタリアデンマークなどの複数の国において臨床的に使用された[2]。しかし、クロルナファジンの治療を受けた患者で膀胱がんの発生率が上昇したため、この薬剤の利用は中止された[3]。その後、代謝生成物の2-ナフチルアミンが膀胱がんを引き起こすと判明し、2-ナフチルアミン自体の製造・使用が国際的に規制されるに至った。

国際がん研究機関は、この物質をヒトの発癌性物質としている[4]

出典

  1. ^ Videbaek, A.; Kaae, S. (1954). “2-Naphthylbis(chloroethyl)amine in the treatment of malignant diseases, particularly Hodgkin's disease”. Acta Medica Scandinavica 149 (5): 361–368. doi:10.1111/j.0954-6820.1954.tb11446.x. PMID 13180246. 
  2. ^ Humans, IARC Working Group on the Evaluation of Carcinogenic Risks to (2012) (英語). CHLORNAPHAZINE. International Agency for Research on Cancer. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK304335/ 
  3. ^ Benedicte Laursen (1970). “Cancer of the Bladder in Patients Treated with Chlornaphazine”. Br Med J. 3 (5724): 684–685. doi:10.1136/bmj.3.5724.684. PMC 1701774. PMID 5470116. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1701774/. 
  4. ^ N,N-Bis(2-Chloroethyl)-2-Naphthylamine (Chlornaphazine), International Agency for Research on Cancer


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