クラレンス (スイス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/23 01:16 UTC 版)

クラレンス=モントルー(Clarens-Montreux)、もしくはクラレンス(Clarens)は、スイスのヴォー州モントルーにある地区。
クラレンスは哲学者ジャン=ジャック・ルソーが著した『ジュリ、または新エロイーズ』の計り知れない成功により、欧州全体においてその名が知られるようになった。

著名人物


クラレンス居住の人物
- エリゼ・ルクリュ(1830年 - 1905年):フランスの地理学者、作家、アナキスト。1872年よりクラレンスに居住[1]。
- ピョートル・チャイコフスキー(1840年 - 1893年):ロマン派時代におけるロシアの作曲家。1878年にクラレンスで書かれた「ヴァイオリン協奏曲」は数あるヴァイオリン協奏曲の中で最も著名な曲のひとつ。
- イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882年 - 1971年):1910年から1915年まで夏季の間だけクラレンスに居住。ここでバレエ音楽「春の祭典」と「プルチネッラ」を作曲。
- ショーレム・アレイヘム(1859年 - 1916年):ユダヤ人古典作家。1912年にクラレンスに居住。
- ジャクリーヌ・デ・クアトロ(1960年 - ):スイスの国民議会議員、およびヴォー州議会の元議員。
クラレンスで死去した人物
- デヴィッド・ウルハート(1805年 - 1877年):イギリス人外交官、作家、および政治家。スタッフォード選出の国会議員(1847年 - 1852年)。イギリスにトルコ風呂を紹介し、1864年までクラレンスに居住。死去後はクラレンスに埋葬[2][3]。
- ポール・クリューガー(1825年 - 1904年):トランスヴァール共和国の元大統領。第二次ボーア戦争まで大統領を務めた。その後、南アフリカ共和国から脱出し、自らの意志でクラレンスに亡命を果たし晩年を過ごした。クラレンスにて死去。南アフリカにある小さな町であるクラレンスの名は彼に敬意を表して名づけられた。
- ヨハネス・ファン・ラール(1860年 - 1938年):オランダの化学者。化学的活性に関する方程式(ファン・ラール方程式)を生み出したことで著名。
クラレンスに埋葬された人物
- アンリ・フレデリック・アミエル(1821年 - 1881年):スイスの詩人、日記作家、および道徳哲学者。
- シドニー・チャップリン(1885年 - 1965年):イギリス人俳優、およびチャールズ・チャップリンの異父兄。フランスのニースで死去したのち、クラレンスに埋葬。
- オスカー・ココシュカ(1886年 - 1980年):オーストリアの芸術家、詩人、および表現派的肖像画・風景画の劇作家。1947年から1980年までモントルーに居住したまま死去。クラレンスに埋葬された。
- ウラジーミル・ナボコフ(1899年 - 1977年):ロシア生まれの小説家、詩人、翻訳家、および昆虫学者。1961年、妻のヴェラとともにアメリカからモントルーに移住後に死去。クラレンスに埋葬された。
- ジョーン・サザーランド(1926年 - 2010年):オーストリアのソプラノ歌手。ベルカント唱法の第一人者。
教育
セント・ジョージ・インターナショナル・スクール (イギリスにあるセント・ジョージ・インターナショナル・スクールの系列校)がクラレンスにある。
ギャラリー
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クラレンス近くにあるシャテラール城
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クラレンスと周辺の山々
脚注
- ^ Encyclopædia Britannica (英語). Vol. 22 (11th ed.). 1911. .
- ^ Robinson, Gertrude (1920) David Urquhart: Some Chapters in the Life of a Victorian Knight-Errant of Justice and Liberty.
- ^ Dictionary of National Biography (英語). Vol. 58. 1899. .
外部リンク
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