キム・キールセンとは? わかりやすく解説

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キム・キールセン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/18 22:04 UTC 版)

キム・キールセン
Kim Marius Kielsen
生年月日 (1966-11-30) 1966年11月30日(58歳)
出生地 デンマーク王国
グリーンランド
フレゼリクスホープ
前職 警察官
所属政党 進歩党
配偶者 ジュディス・キールセン
子女 2人
在任期間 2014年9月30日 - 2021年4月23日
住宅・開発・資源大臣
内閣 ハンス・エノクセン内閣
在任期間 2007年3月9日 - 2009年12月6日
自然・環境大臣
内閣 アレカ・ハモンド内閣
在任期間 2013年11月5日 - 2014年1月27日
自然・環境・北欧大臣
内閣 アレカ・ハモンド内閣
在任期間 2014年1月27日 - 2014年10月1日
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キム・キールセングリーンランド語: Kim Marius Kielsen1966年11月30日 - )は、グリーンランドの政治家。自治政府首相(第7代)を務めた[1]進歩党所属。

経歴

1983年に17歳で船員となり、1996年に警察官となって2003年まで務めた[2]。2005年のパーミュート市議会議員となり、同年のランスティング(立法府)の総選挙英語版において当選し、議員となった。

2007年3月から2009年12月にかけて、ハンス・エノクセン自治政府首相の内閣において、住宅・開発・資源大臣を務めた。

2013年11月にアレカ・ハモンド内閣において自然・環境大臣として入閣した(2014年に北欧問題が所掌に加わった)。自治政府首相のアレカ・ハモンドが2014年9月に首相辞任を表明したことに伴い、9月30日に首相代行に就任した。その後、同年11月に行われた総選挙英語版に勝利し、同年12月12日に正式に首相に就任し、進歩党、連帯党民主党の連立による第1次キールセン内閣英語版を組閣した。2015年には内閣改造(第2次内閣英語版)を行った[3][4]

2016年には閣内不一致から3党の連立が解消された。そのため、新たに進歩党、イヌイット友愛党ナレラク党による第3次内閣英語版を組閣した(同内閣を第2次内閣と呼ぶ場合もある)[4]

2018年には任期満了前に議会の解散を行い、4月の総選挙英語版後には連立枠組みが変わり、進歩党、連帯党、ナレラク党、NQ党英語版による第4次内閣英語版が成立した。当初は連立政権で議会の過半数を占めていたが、同年10月にはグリーンランドの空港建設事業へのデンマークによる支援を巡ってナレラク党が連立政権から離脱したため、残りの3党からなる少数連立政権(第5次内閣英語版)となり、民主党の閣外協力を得ることで政権を維持した[4]。2019年4月には、連帯党も連立政権から離脱した(第6次内閣英語版)。2020年5月には、進歩党、民主党、NQ党による第7次内閣英語版となった。

2020年には進歩党の党首選でエリック・ジェンセン英語版に敗れたが、首相は続投した[5]

2019年にアメリカのトランプ大統領によるグリーンランド買収構想が報じられた際には、「グリーンランドは売りに出していない。しかし、グリーンランドはアメリカを含む他国との貿易や協力には、門戸を開いている」と述べた[6]

デンマークからの独立のための資金源としてレアアース採掘計画を推し進めたが、環境汚染を懸念する声があがったほか、事業主体となるオーストラリアの鉱物探査企業グリーンランド・ミネラルズ英語版の大株主が中国のレアアース加工会社・盛和資源控股だったため欧米からも計画に対する警戒感が高まり、2021年4月6日に執行された総選挙英語版の争点となった[7]。選挙の結果、計画に反対の立場をとるイヌイット友愛党、ナレラク党がそれぞれ12、4議席を獲得し、反対派が過半数を占めた[8][9]。4月23日に首相を退任した[10]

叙勲

2016年9月にはグリーンランドの名誉勲章である「ナサナット・イン・ゴールド」を受賞した[11]。2018年にはデンマークのダンネブロ勲章を受賞した[12]

脚注

  1. ^ Kim Kielsen - Naalakkersuisutグリーンランド政府公式サイト(2015年7月3日閲覧)
  2. ^ Kim Kielsen”. lex.dk – Den Store Danske. 2021年9月19日閲覧。
  3. ^ worldstatesmen.org - Greenland”. worldstatesmen.org. 2017年10月25日閲覧。
  4. ^ a b c デンマーク基礎データ|外務省”. 2021年9月19日閲覧。
  5. ^ “New political leader in Greenland: “We are on the path towards independence””. High North News. (2020年10月30日). https://www.highnorthnews.com/en/new-political-leader-greenland-we-are-path-towards-independence 2021年9月19日閲覧。 {{cite news}}: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ)
  6. ^ “「グリーンランド買いたい」「売らない」 トランプ氏、デンマーク訪問を中止”. BBCニュース. (2019年8月21日). https://www.bbc.com/japanese/49416875 2021年4月24日閲覧。 
  7. ^ “レアアース採掘争点 グリーンランド総選挙 中国企業関与に欧米警戒”. 産経新聞. (2021年4月6日). https://www.sankei.com/article/20210406-IX7IFHMF6JO25KEAFRYQ2NB2YM/ 2021年4月7日閲覧。  {{cite news}}: |work=|newspaper=引数が重複しています。 (説明)
  8. ^ “FAKTA: Minemodstander-partier får flertal i Grønland”. Kristeligt Dagblad. (2021年4月7日). https://www.kristeligt-dagblad.dk/danmark/fakta-minemodstander-partier-far-flertal-i-gronland 2021年4月7日閲覧。 
  9. ^ “レアアース採掘反対の野党勝利 グリーンランド自治議会選”. AFPBB News. フランス通信社. (2021年4月7日). https://www.afpbb.com/articles/-/3340978 2021年4月7日閲覧。 
  10. ^ “Múte Egede er ny formand for Naalakkersuisut”. Kalaallit Nunaata Radioa. (2021年4月23日). https://knr.gl/da/nyheder/m%C3%BAte-egede-er-ny-formand-naalakkersuisut 2021年4月24日閲覧。 
  11. ^ Formand for Inatsisartut Lars-Emil Johansen har tildelt en Nersornaat i guld til formand for Naalakkersuisut Kim Kielsen”. 2021年9月19日閲覧。
  12. ^ Landsstyreformand bliver ridder af Dannebrogordenen”. 2021年9月19日閲覧。

外部リンク

公職
先代
アレカ・ハモンド
グリーンランド自治政府首相
第7代:2014 - 2021
次代
ムテ・エーエデ


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