カレンブリクセン博物館_(ケニア)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > カレンブリクセン博物館_(ケニア)の意味・解説 

カレン・ブリクセン博物館 (ケニア)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/09 11:01 UTC 版)

カレン・ブリクセン博物館
ケニアのカレンにあるカレン・ブリクセン博物館
概要
建築様式 バンガロー
ケニア
完成 1912
設計・建設
建築家 オーケ・シェーグレン
ウェブサイト
https://www.museums.or.ke/karen-blixen/
テンプレートを表示

カレン・ブリクセン博物館(カレン ブリクセンはくぶつかん、英語: Karen Blixen Museum)はケニアナイロビから10キロほど郊外に行った「ンゴングの丘のふもと」のカレンにある博物館である[1]デンマーク人の作家カレン・ブリクセン(別名イサク・ディネーセン)のかつての文学館として保存したものである。この家での暮らしを綴った1937年の著作『アフリカの日々』はブリクセンの代表作としてよく知られている。

来歴

現在はカレン・ブリクセン博物館となっているバンガロー様式の家は1912年、当時はイギリス領東アフリカだったケニアにスウェーデンのエンジニアであるオーケ・シェーグレンが建設した[2]。この家はケニアで現存している最も古い建築物のひとつである[3]。カレン・ブリクセンとその夫ブロア・ブリクセン=フィネケが1917年にコーヒープランテーションを作るつもりでこの家と周りの地所を購入した。ブリクセン夫妻が1921年に離別した後、1931年にデンマークに完全に帰国するまでカレン・ブリクセンはこの家に住み、農場経営を続けた。ここでの暮らしはブリクセンの最も有名な著作である『アフリカの日々』(1937)と、『草原に落ちる影』(1960)にも記されている[4]

カレン・ブリクセンが1962年に亡くなった後、1964年にデンマーク政府が独立記念の贈り物として新しいケニア政府にこの家を寄付した[2]。1985年の『アフリカの日々』を原作とする映画『愛と哀しみの果て』の人気を受けて、1986年にケニア国立博物館のひとつとして公開された[4]

場所

カレン・ブリクセン博物館で展示されているコーヒー農場遺構

ケニアナイロビから10キロほど郊外に行った「ンゴングの丘のふもと」にある[1]。博物館はカレンと呼ばれているナイロビの富裕層が住む郊外にあり、この地域はカレン・ブリクセンがデンマークに帰った後でコーヒー農園のあった地域を再分譲したことで地名が変わった[2]。カレン・ブリクセンは後に自分の著作で「カレンの住宅地」は「私にちなんで名付けられた」と述べているが、これは公式には確認されていない[5]

展示

カレン・ブリクセンが売った家具を買い戻し、作家が住んでいた頃の様子が再現されている[6]。当時のコーヒー工場の機械や農機具類も展示されている[6]。世界中からケニアを訪れる観光客が見学する著名な観光地となっている[7]

脚注

  1. ^ a b Dinsen, Isak. Out of Africa, 1937
  2. ^ a b c National Museums of Kenya: Karen Blixen National Museums of Kenya - Karen Blixen”. 2016年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月25日閲覧。, accessed 22 February 2011.
  3. ^ Kemzy Kemzy (2022年8月13日). “Karen Blixen Museum: Making history exciting and relatable” (英語). Daily Nation. 2025年8月8日閲覧。
  4. ^ a b "Karen Blixen Museum" (in Kenya), Josephine Thangwa, National Museums of Kenya, webpage: Museums-Kenya-KBlixen Archived 13 September 2006 at the Wayback Machine..
  5. ^ Dinesen, Isak, Shadows on the Grass, from the combined Vintage International Edition of Out of Africa and Shadows on the Grass, New York 1989, p. 458
  6. ^ a b Karen Blixen – National Museums of Kenya” (英語). 2025年8月8日閲覧。
  7. ^ 谷口恭 (2017年8月6日). “「愛と哀しみの果て」の主人公を苦しめた病 | 実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-”. 毎日新聞「医療プレミア」. 毎日新聞. 2025年8月8日閲覧。

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  カレンブリクセン博物館_(ケニア)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カレンブリクセン博物館_(ケニア)」の関連用語

カレンブリクセン博物館_(ケニア)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カレンブリクセン博物館_(ケニア)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカレン・ブリクセン博物館 (ケニア) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS