おもしれー女とは? わかりやすく解説

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おもしれー女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/02 16:18 UTC 版)

おもしれー女(おもしれーおんな)とは自身の価値観からみた変わり者の女を指す表現の一つである[1]おもしれえ女とも表記される。対義語はつまんねー女

この「おもしれー女」という言葉は例えば「女性人気の高い男から見た自分に媚びない女」など、実際の変わり者以外にも使われている[1]

内容

「おもしれー女」という表現や概念はもともと少女漫画や夢小説(恋愛等の夢を綴る小説)の女主人公に対するものとして流行した[2][3][1]。この流行は他のありふれた女性とは違って自分が特別な存在であると認められたいという承認欲求によるものとも言われている[3]

この概念や表現は前述の通りもともと女性向け作品に使われていたものであったが、Web漫画『女子高生の無駄づかい』に使われてそれが2019年にアニメ化されることで、女性向け以外へも広まっていった[1]

また同2019年のトレンダーズによる小規模インターネット調査によれば「おもしれー女」という表現は創作だけでなく現実においても使われるようになっているとされる[4]

歴史

前史

「おもしれー女」に類する言葉は古くから存在し、例えば明治時代には良く喋りながらも人気のある遊女が「おもしれい女」と記されていた:

新盛樓お直 客もよく とるがよく 饒舌 しゃべ 面白 おもしれい女だ — 加藤清 (桜陵酔史)、『宮城野芳妓』24丁ウ 残月楼 1882年 [1]

不良物における「おもしれー女」

1986年〜1987年連載の不良物の少女漫画『ホットロード』(紡木たく)には素直じゃない生意気な女に対し「オレみたいでおもしれーじゃん」というセリフが登場している[5]

また1988年の元暴走族物の青年漫画『ころがし涼太』(村田ひろゆき)の6巻には女の失礼なジョークに耐えるシーンで「おもしれえ女」という表現が登場している[6]

俺様系における「おもしれー女」

俺様系ヒーロー物における「おもしれー女」概念のヒロインは1992年より連載された少女漫画『花より男子』の主人公が代表的な例である[2][1]ものの、この漫画では俺様系ヒーローによる「おもしれー女」発言は未登場となっていた[2][1]

一方、テニスの王子様の俺様キャラ『跡部景吾』の二次創作では、女主人公がテニス部の真面目なマネージャーとなって他の媚びる女とは違う「おもしれー女」と認められるような夢小説が流行し、それが夢ジャンル全体に影響を与えたと言われている[2][3]

悪役令嬢物における「おもしれー女」

Web小説において人気となった悪役令嬢物でも「おもしれー女」の女主人公が登場するようになっている[7]。この代表的な作品には『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』が存在する[2][8]


出典

  1. ^ a b c d e f おもしれー女(おもしれーおんな) - numan(2024年時点のキャッシュ) マレ 2023年4月29日
  2. ^ a b c d e 「おもしれー女」について考える - コミックナタリー ナタリー 2021年10月1日
  3. ^ a b c 藤谷千秋 構成『キャラとの“恋愛”を謳歌するオタク女子最後の聖域「夢女子」座談会』『サイゾー 2020年 6月号』 pp.57-58 サイゾー編集部 2020年
  4. ^ 女ゴコロ大調査!少女漫画の「お前、おもしれー女」を現実で使いこなすには? トレンダーズ 2019年7月12日
  5. ^ 『ホットロード 4』 紡木たく 1987年 ISBN 978-4088493046
  6. ^ 『ころがし涼太 6』 p.88 村田ひろゆき 1988年 ISBN 978-4537031874
  7. ^ 「悪役令嬢」の世界にようこそ! “入門”にぴったりなコミカライズ作品オススメ3選 ITmedia 2020年9月16日
  8. ^ アニメ「おもしれー女」3人 個性とギャップが大爆発! - マグミクス mediavague 2021年11月27日

関連項目




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