LOST 特徴

LOST

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/27 10:17 UTC 版)

特徴

メインのストーリーラインである島での日々を追いながら、登場人物の過去が随所に挿入される構成が特徴。各エピソード毎に1人または複数人の過去が少しずつ明かされ、各キャラクターの人物像が浮き彫りになると共に、島で初めて会ったはずの彼らの過去の繋がりが見え隠れする。なお、815便の墜落は、アメリカでの初回放送日である、2004年9月22日という設定になっている。

墜落事故の生存者は計40名以上もいながら、普段焦点を当てられるのはこのうち一握りの「重要人物」に限られており、登場人物自身がこの点をネタにしたジョークを口にすることもある(シーズン1第24話など)。

またプライムタイムTV番組としては珍しく[要出典]宗教的なテーマが強いのも特徴で、特にキリスト教の贖罪(全てのキャラクターが墜落前の人生で何らかの罪を犯している)、島での洗礼儀式、奇跡(ローズの回復、ロックの体など)、受胎(男性不妊の妻の妊娠など)、神と運命の存在に関する議論、多くの聖書からの引用、などが扱われた。これらのテーマは元々キリスト教を文化基盤に置く欧米社会では一般常識の範疇である[1]

一般にシリーズものは長期間における視聴率維持が難しいといわれる中で『LOST』は視聴率トップ10以内を保つ。 シーズン3からやや視聴率の低下となったりもしたが[2]2010年にシーズン6(ファイナルシーズン)まで続き終了した。

影響

多数のキャラクターに各々別の問題が持ち上がり、それぞれのストーリーが同時進行する「多様性展開」[要出典]と呼ばれる連続ドラマの手法は、1970年代『ダラス』に始まり、1990年代『ER緊急救命室』や『ツイン・ピークス』等ヒット作を生み出したが、本作もその列に並ぶ作品である。

プロデューサーの言[要出典]によると、映画『キャスト・アウェイ』とリアリティゲーム番組サバイバー』、複数のストーリーが並行して進む『ER』スタイルのストーリーテリングをヒントに製作された。また、スティーヴン・キングの小説「スタンド」による影響が大きい。スティーヴン・キング自身がLOSTのファンであり、たびたび製作会議に関与している。シリーズ構成はハリーポッターを参考に作られ、1シーズンごとに謎が解明されるが、根本的な謎である「島はなんのために存在するのか、なぜ人がいるのか」などは最終シーズンの最終話まで解明されない。

1990年代の『Xファイル』を彷彿とさせるSF、オカルト的な要素を盛り込んだマニアックなストーリー構成は、アメリカではロスティ(Lostie)と呼ばれるカルト的なファンを獲得し、関連のファンクラブによるウェブサイトをはじめとするムーヴメントを生んだ。

過去10年のアメリカのテレビ人気番組は、『CSI』や『LAW & ORDER』などの一話完結形式か『サバイバー』のようなリアリティー番組が主流であり、『LOST』のようなシリーズミステリーもののヒットは米テレビ界に影響を与えた。このため、2005年以降『INVASION』などの多くのシリーズもの番組が増加したが、多くはヒットせずに第1シーズンのみで打ち切りとなっている。

ビジネス面でも革新的な試みがなされ、ABCとApple Computerの提携により全てのドラマが放送翌日にiPodにダウンロードできるというサービスが有料で提供された。初年だけで800万以上のダウンロードを記録し、これは米ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」についで第2位。

劇中に登場する「4 8 15 16 23 42」という数字でロトくじを購入する者が日本で多数発生した。2012年9月6日抽せんの第691回ロト6では本数字が「04 07 08 15 16 42」(ボーナス数字23)となり、2等当せんが3,470口も出た。そのため2等賞金は3等賞金338,700円より低い57,100円となった[3][4]


  1. ^ FOXTVのドラマ『ミレニアム』等も同様。
  2. ^ 'Lost' ratings hit all-time low CNN.com (英語)
  3. ^ “宝くじ「ロト6」、3等金額が2等の6倍に”. 日本経済新聞. (2012年9月7日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0701K_X00C12A9CR0000/ 2015年11月23日閲覧。 
  4. ^ 「呪いの数字」でロト6に異常事態 海外ドラマ「LOST」の影響 ITmedia(ねとらぼ)、2012年9月7日。



ロスト

(LOST から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/26 13:35 UTC 版)

ロストlost)は英語で「失われた」、「失った」といった意味を持つ単語である。以下のタイトルに使われている。




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