天国に一番近い男 概要

天国に一番近い男

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 01:29 UTC 版)

概要

生きる価値もないような主人公が、突然目の前に現れた「天使」を名乗る謎の男と共に、神が課すという「命題」を達成することで、生きる意味のある人間へと変わっていく成長劇である。

基本的に命題一つが一話に対応する一話完結型のストーリーであり、ドラマの放映日と命題の期日を一致させることでドラマと現実世界に繋がりを持たせている。

1999年1月期から放送された「MONOカンパニー編」と2001年4月期から放送された「教師編」は共に松岡と陣内の主演であり、他にも袴田吉彦渡辺いっけい北村総一朗の3人(ゲスト出演者だけでも山西惇を含めた4人)の出演俳優が共通しているが、同一人物であるのは陣内演じる天童世死見だけとなっており、松岡と他の俳優は別の人物として登場する。

「MONOカンパニー編」と「教師編」の2作品は表現も大きく異なる。「MONOカンパニー編」がコメディ主体で希望のある前向きな終わり方であったのに対し、「教師編」ではそういった要素がほとんど廃された結果、非常にシリアスで救い難いストーリーとなっている。メインキャラクターである天童世死見の性格にもそれが表れており、愛嬌のある性格だった「MONOカンパニー編」に対し「教師編」では秘密を抱えた影のある性格となっている。

命題

この作品で最も重要なキーワードである。数学で言う命題とは違い、「命」を賭けた課「題」の意味である。毎週金曜日(時刻は固定されていない)[注 1]を期日とする特定数の命題を全て達成できなければ、その人物は「生きる意味がない」と判断され即座に死んでしまう。複数の命題が課される場合は毎週1つずつ達成することになるのが基本だが、ルール違反などに対して命題を追加するといった特例が行われる場合がある。また、他人の命題を見た者にも別の命題が課せられると言った決まりがある。

命題は、基本的に「xxxx年xx月xx日午前(午後)xx時までにxxxxxできなかったら即死亡」という文章形式を取る。基本的にMONOカンパニー編では封筒に入った手紙の形で謎の人物(天童曰く、神)が届けに来る。教師編ではテレビなどの媒介物を通す形で通知される。いつ通知されるかは受け取るその時まで分からず、場合によっては期限の約1時間前まで通知されないといったこともある。

主人公たちは(最初のパターンの場合)いつもギリギリでクリアするが、その時「もし命題をクリアしていなかったら死んでいた」という事態が発生するため、命題の力が本物であることを思い知らされる。


注釈

  1. ^ 命題の指定日は制作元のTBSでの放送日と同じ日である。MONOカンパニー編の第9話にいたっては放送開始から命題の期限までの時間がリアルタイムとリンクしており、オープニングやCMを跨いだ分もしっかり同じ時間だけ進んでいる。
  2. ^ 本人曰く「フィギュアブーム」としてサンプルを取り寄せたつもりだが、なぜかコスプレ衣装が届いた。
  3. ^ 四郎に対する「君島ヒカルが~」の命題は天童の作った偽物。
  4. ^ ではなく、実際は春原への命題であったことがラストで明かされる。
  5. ^ 春原の命題を勝手に自分の物と思い込んだ四郎への隠し命題であることがラストで明かされる。この時、担当人物の課せられる命題の書かれた手紙の封筒の色が通常は白色であるのに対し、四郎のように他人の命題を見た者に課せられる別の命題の書かれた手紙の封筒の色は黒色となっている。
  6. ^ 第6話で天童が和也に対し「お前も『どうせ』が口癖なんだな」や「俺の前の担当者」などという、MONOカンパニー編の四郎の存在を仄めかす発言がある。さらに最終回終盤では、天童をよく知る男が和也に天童のことについて語る際、天童がこれまで担当してきた人物として、四郎・君島ヒカル・春原隆・和也の名前を出すところがある。
  7. ^ 第6話まで「越智真人」と表記。

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