嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
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制作背景
第13回電撃小説大賞に本作の元になった小説が応募されたものの、作風が猟奇的すぎると判断されて最終選考で落選する。しかし、KADOKAWAの編集者・三木一馬がこの作風に才能を感じ、これを世に出すことが「なんでもあり」の電撃文庫に相応しいと考えたこともあって、後に改題した本作が刊行されることとなった。原稿は電撃小説大賞の応募時点で既に完成度が高く、殆ど手入れを行うことがなかったが、唯一「みーくん」の性別を女性から男性に変更した[17]。これについて三木は以下のように述べている。
応募原稿は主人公みーくんの性別が電撃文庫で発売したものとは逆(女性)でした。つまり、女性が「みーくん」を偽っていたということで、それが作品のオチにもなっていたのです。いわゆる叙述トリックなのですが、冒頭のクラスメイトの言動がおかしくなるなど、叙述トリックが成立しえないいくつかの矛盾もはらんでいたため、内容を改稿してもらいました。 — 三木一馬[17]
既刊一覧
小説・本編
- 入間人間(著) / 左(イラスト) 『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』 メディアワークス→アスキー・メディアワークス→KADOKAWA〈電撃文庫〉、全11巻
- 「幸せの背景は不幸」2007年6月25日初版発行(6月10日発売[18])、ISBN 978-4-8402-3879-3
- 「完全版」2023年3月23日発売[19]、ISBN 978-4-04-914759-9 ※メディアワークス文庫
- 「善意の指針は悪意」2007年9月25日初版発行(9月10日発売[20])、ISBN 978-4-8402-3972-1
- 「死の礎は生」2007年12月25日初版発行(同日発売[21])、ISBN 978-4-8402-4125-0
- 「絆の支柱は欲望」2008年4月10日初版発行(同日発売[22])、ISBN 978-4-04-867012-8
- 「欲望の主柱は絆」2008年5月10日初版発行(同日発売[23])、 ISBN 978-4-04-867059-3
- 「嘘の価値は真実」2008年9月10日初版発行(同日発売[24])、ISBN 978-4-04-867212-2
- 「死後の影響は生前」2009年4月10日初版発行(同日発売[25])、ISBN 978-4-04-867759-2
- 「日常の価値は非凡」2009年9月10日初版発行(同日発売[26])、ISBN 978-4-04-868008-0
- 「始まりの未来は終わり」2010年1月10日初版発行(同日発売[27])、ISBN 978-4-04-868272-5
- 「終わりの終わりは始まり」2011年1月6日初版発行(同日発売[28])、ISBN 978-4-04-870230-0
- 「××の彼方は愛」2017年6月9日初版発行(同日発売[29])、ISBN 978-4-04-892948-6
- 「幸せの背景は不幸」2007年6月25日初版発行(6月10日発売[18])、ISBN 978-4-8402-3879-3
小説・短編集
- 『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 『i』 記憶の形成は作為』 アスキー・メディアワークス〈電撃文庫〉、2009年6月10日初版発行(同日発売[30])、ISBN 978-4-04-867844-5
小説・その他
- 『みーくんとまーちゃんの××の生活。』 2011年1月22日発売、電撃劇場文庫
- 実写映画公開を記念し、劇場(一部アニメショップでも取り扱われた)で発売。ケータイサイト「ちょく読み」で連載した『僕ことみーくんが綴る、まーちゃんの日記』とイメージアルバムに付属した『幻想の在処は現実』を収録。
漫画
- 入間人間(原作) / 佐藤敦紀(漫画) / 左(キャラクター原案) 『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん とっておきの嘘』 角川書店〈カドカワコミックス・エース〉、2011年1月10日初版発行(1月7日発売[31])、ISBN 978-4-04-715614-2
イメージアルバム
Voltage of Imaginationより発売。bermei.inazawaが楽曲を手掛けている。
- 幻想の在処は現実
- 第1巻「幸せの背景は不幸」をベースにしたイメージアルバム。
- 2009年12月24日一般販売開始 VAD-002
- ^ 『このライトノベルがすごい!2018』宝島社、2017年12月9日第1刷発行、122頁。ISBN 978-4-8002-7798-5。
- ^ 一柳廣孝・久米依子『ライトノベル・スタディーズ』青弓社、2013年10月19日第1刷発行、20頁。ISBN 978-4-7872-9216-2。
- ^ 『このライトノベルがすごい!』編集部『このライトノベルがすごい!2009』宝島社、2008年12月6日、26頁。ISBN 978-4-7966-6695-4。
- ^ a b c d e f g 『別冊オトナアニメ オトナラノベ』洋泉社、2011年3月22日発行、11頁、ISBN 978-4-86248-684-4
- ^ “シリーズ累計発行部数”. ラノベニュースオンライン 2022年12月8日閲覧。
- ^ このラノ2009, p. 18.
- ^ a b c d 泉子・K・メイナード『ライトノベル表現論 会話・創造・遊びのディスコースの考察』228頁
- ^ 2008年9月20日放送の「電撃文庫webラジオ 喜多村市立竹本学園」に作者が出演した際の談。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん”. allcinema. 2023年10月22日閲覧。
- ^ 短編集『i』に収録されている「壊れていない正しさのある世界なら」では、伏せ字にされず普通に表記されている
- ^ このラノ2009, p. 13.
- ^ このラノ2010, p. 14.
- ^ このラノ2011, p. 55.
- ^ a b c d e f g “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん”. キネマ旬報WEB. 2024年1月14日閲覧。
- ^ 同作の外伝にて「僕」とよく似た人物が大井遠江に手紙を渡しに来ており、「僕」と大井遠江の間に親交があることが示唆されている
- ^ 「僕」と同名ではあるが、伏字で表記されていない
- ^ a b 三木一馬『面白ければなんでもあり 発行累計6000万部-とある編集の仕事目録』232-233頁
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸(完全版)”. KADOKAWA. 2024年1月14日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 2 善意の指針は悪意”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 3 死の礎は生”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 4 絆の支柱は欲望”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 5 欲望の主柱は絆”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 6 嘘の価値は真実”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 7 死後の影響は生前”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 8 日常の価値は非凡”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 9 始まりの未来は終わり”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 10 終わりの終わりは始まり”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 11 ××の彼方は愛”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 『i』 記憶の形成は作為”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん とっておきの嘘”. KADOKAWA. 2022年12月8日閲覧。
- ^ “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん episode.0 回遊と誘拐”. キネマ旬報WEB. 2024年1月14日閲覧。
- ^ a b c “嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん episode.0 回遊と誘拐”. allcinema. 2023年10月22日閲覧。
- ^ “『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(朗読/白石晴香)【電撃文庫朗読してみた】”. 電撃文庫チャンネル. YouTube (2021年4月25日). 2021年7月11日閲覧。
固有名詞の分類
電撃文庫 |
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