仮面ライダー THE NEXT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/01 06:44 UTC 版)
ショッカー
世界を裏から操る謎の秘密結社。本作品では新たに細菌レベルに極小化されたナノロボットによる肉体改造技術が導入されており、これは空気中に散布されたナノロボットが対象となった人間の体内に入り込み、一瞬で(本人も気づかないうちに)肉体を内側から改造できる[7]。それによって誕生した改造人間は、体の一部に武器が備わっている・リジェクションを必要としない・軽微な傷なら短時間で自己修復する・ショッカーへの忠誠心がより強くなるなど[7]、あらゆる面で以前よりも発達した技術である。ホッパーVersion 3となった風見志郎と、その妹・ちはるはこのナノロボット散布実験の対象者となっている。その反面、ナノロボットは致死率の高い細菌兵器としての側面も持っており、改造の成功率は極めて低い[7]。前記のちはるのように多くの人間はナノロボットに適合できず醜悪な姿へと変貌した後、死んでしまう[7]。改造の際は対象者が適合できるか否かを問わず無差別にナノロボットを大気中に散布するため、改造が終わった後はナノロボットに適合できたわずかな者だけが生き残り、その周囲には不適合者の死体の山が築かれることになる。基地内で首領の命令を受ける際、怪人たちは全裸に仮面だけを手にした姿で待機していた。
- ホッパー1(仮面ライダー1号)、ホッパー2(仮面ライダー2号)、ホッパーVersion3(仮面ライダーV3)
- ホッパー1は本郷猛が、ホッパー2は一文字隼人が、ホッパーVersion3は風見志郎が、それぞれ変身するバッタの能力を持った改造人間。
シザーズジャガー | |
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身長 | 174 cm |
体重 | 69 kg |
- シザーズジャガー
- 「LEGEND OF GATHERING」と呼ばれるレストランのオーナーを務める眼鏡の男(本名は不明)が特殊強化服を装着し、マスクを被ることで変身する。テンションの高いエキセントリックな口調が特徴である。ナノロボットを日本全土に散布して改造人間を大量に作る計画の指揮を執り、風見志郎を含むエクサストリーム社社員のナノロボットによる改造実験作戦の指揮官として行動した[7]。
- 両手の巨大なブレードが武器で、その切れ味はビルの壁を紙のように切り裂き、容易に人間の首を切断する[7]。ブレードを合わせて巨大なハサミとして扱うことも出来る[7]。ブレードは普段は使わずに収納しているため通常時はグローブを装着している[7]。また、動きもトリッキーで変幻自在に相手を翻弄する。
- レストラン「LEGEND OF GATHERING」もレストランとしての姿は仮初めでしかなく、その地下にはショッカーの秘密基地があった[7]。
- 最終決戦で、次世代改造人間としての戦闘能力を遺憾なく発揮。ダブルライダーは束になってもその高い戦闘能力の前に苦戦を強いられる。しかし、最終的には1号と2号のライダーダブルキックとダブルパンチの連続攻撃を受け爆発した。
チェーンソーリザード | |
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身長 | 172 cm |
体重 | 51 kg |
- チェーンソーリザード
- エクサストリーム社の社長秘書であった女が黒い特殊強化服を装着し、マスクを被ることで変身する。ナノロボットにより改造される前は貞淑で礼儀正しい風見の優秀な秘書であったが、改造の影響によるものかどうかは不明だが、改造後は奔放で残虐な性格に一変し[10]、妖艶な振る舞いも見せるようになった[注釈 6]。
- 恐るべき切れ味を誇る右腕の巨大チェーンソーが武器で、着脱も可能。また、ナノロボットによる改造の影響で自己生成能力も備えているため、もぎ取られても即座に再生される[10]。上記の「LEGEND OF GATHERING」の地下(ショッカーの基地の地下)で、かつての上司であった志郎にV3反転キックを受け爆散した。
- ショッカーライダー
- 全員がナノロボットで改造された上級戦闘員。オリジナルのホッパーである2人はショッカーを裏切っているが、彼らが改造人間の中でも高い潜在能力を秘めていたことから、ホッパータイプが次期主力改造人間として採用され、ホッパーの量産型となるショッカーライダーが生み出されることとなった。V3のように正式なナンバリングは施されていないが、デザイン上のコンセプトは「1号・2号からV3への過渡期」とのこと[8]。
- ショッカー戦闘員
- 黄色い防護服を着用した科学班員も存在し、シザーズジャガーの指揮下でナノロボットの散布に当たっている。本作品での役割は、輸送や実験の支援へと移行している。
- ショッカー首領
- シザーズジャガーたちに指令を下すショッカーの首領。その姿を現さず、基地の中央部に設置されたショッカーマーク型のレリーフから、壮年の男性の声のみで指令を下す。
注釈
- ^ 書籍によっては、海外でも人気を集める2000年代のジャパニーズホラーブームからの影響も指摘している[1][2]。
- ^ 大人向けのハードな展開を重視していたため、やむを得ず倫理指定を受けること自体は当初からの狙いだった[2]。企画の段階ではR15+指定も視野に入れており、脚本審査ではR15+だったが最終的にはPG12に落ち着いた[3]。
- ^ レンタル用にはRELEASE Ver.しか収録されておらず、セル用も音声をコメンタリーに設定すると自動的にRELEASE Ver.が再生されるなど、EXTENSION Ver.は実質的には映像特典扱いである。
- ^ 前作および本作品での改造人間としての禁断症状とも言える拒絶反応で、定期的に血液交換を行わないと発生する。
- ^ グローブの中には血管から漏れた真っ黒な血が溜まっており、本郷にその苦しみを見抜かれていた。
- ^ 本郷を挑発しながら戦うことで喜びを感じていた。
- ^ ノコギリトカゲのバズソー(丸ノコギリ)が市松模様なのは、本作品の監督田﨑竜太によると「回転を表現するため」、韮沢靖によると「バスマットを素材とした痕跡」[11]。
- ^ a b c クレジットでは役名未表記。
- ^ ノンクレジット。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k 「宇宙船vol.120特別付録 宇宙船 YEARBOOK 2008」『宇宙船』vol.120(2008.春号)、ホビージャパン、2008年4月1日、別冊pp.34-35、ISBN 978-4-8942-5693-4。
- ^ a b c d ODF 45 2009, p. 31
- ^ DVDコレクターズエディションの解説書における井上敏樹と田﨑竜太の対談より。
- ^ a b 『東映ヒーローMAX』Vol,23、辰巳出版、87頁
- ^ a b ODF 99 2009, pp. 17–18
- ^ オールライダー&全怪人昭和 2013, p. 105.
- ^ a b c d e f g h i ODF 44 2009, pp. 23–24
- ^ a b c d e f g 鶯谷五郎他『仮面ライダー THE NEXT公式ブック 21st CENTURY MASKER WORLD』(CAST-PRIX PREMIUM編集部・和田谷洋子・橋本学編、ジャイブ、2007年 ISBN 978-4-86176-450-9)
- ^ 超辞典 2011, p. 370.
- ^ a b ODF 57 2009, pp. 23–24
- ^ 宝島社『僕たちの「仮面ライダー」怪人ランキング ファンが選んだ人気怪人60体を完全解説』P20より
- ^ “個人情報”. 芸能ネット. 日本ナレーション演技研究所. 2007年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月14日閲覧。
- ^ O.S FACTORY -前田浩 プロフィール-(インターネットアーカイブ内)、2007年12月23日時点でのキャッシュ
- ^ DVDコレクターズエディションの解説書における横山誠と田﨑竜太の対談より。
- ^ 鳥本真也他 『仮面ライダー THE NEXT VISUAL PREVIEW BOOK』 黒瀬真也・福留一輝・阿部友美編、角川書店、2007年、59頁。
- ^ “劇場版「仮面ライダー THE FIRST」&「仮面ライダー THE NEXT」を東映特撮YouTube Officialで無料初配信!”. 東映 (2019年11月15日). 2019年11月15日閲覧。
固有名詞の分類
映画作品 |
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