ワイズマン (装甲騎兵ボトムズ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/05 08:36 UTC 版)
ワイズマンの崩壊
ワイズマンによって後継者に選ばれたキリコは仲間達を見捨て、神の手足としての役目を終わらせられた秘密結社を味方に付けた。一方ギルガメスとバララントは、アストラギウス暦7214年8月にキリコを抹殺するために大艦隊を派遣してクエントを包囲、殲滅しようとした。
だが、ギルガメスもバララントも、ワイズマンすら、「後継者」キリコの行動に足を掬われることになる。キリコは両軍の追撃を振り切り、遂にワイズマンと対面し、後継者の座を受諾する寸前、銃弾を撃ち込み、更に記憶電源を次々と切っていく。
キリコの真の目的、それは神の後継者となることではなく、自らの運命を狂わせた元凶たる神の抹殺だった。体内中枢でワイズマンの機能を次々と停止させ、やがてワイズマンは完全に沈黙した。
神にとって、最も理想としていた後継者によって、ワイズマンは滅ぼされることとなったが、それを為さしめたのはキリコという人間の本質、ペールゼンが気付いた「支配されることへの拒絶」にほかならない。
ワイズマンの死を知ったロッチナは、惑星自爆装置を作動させ、クエントはギルガメス、バララント連合艦隊を巻き添えにして消滅した。
崩壊後
ワイズマン崩壊後に残った異能者キリコは、銀河支配に干渉することもなく、「触れ得ざる者」として姿をくらました。
ワイズマン崩壊後も、アストラギウス銀河の戦争状態はマーティアルを黒幕として続いていった。「神の目」だったロッチナはそのマーティアルに身を寄せ、キリコの研究に半生を賭けていくこととなる。
再臨
しかしワイズマンは完全に消滅したわけではなく、クエント爆破の寸前に民とともに惑星ヌルゲラントへ転移し、そこで再び後継者を育てるべく自己修復を行いつつ時を待っていた。また惑星ヌルゲラントにおいては、かつてより「神の子」と思しき嬰児を神殿の地下に突き落とす儀式が行われており、結果的にワイズマンが「神の子」の候補者を得ていた。そのほとんどは後継者たる存在ではなかったが、ついに真正の「神の子」を発見するに至る。
マーティアルが権威を失墜させられたことで、燻る野望を抑え切れなかったモンテウェルズ法皇は、自らヌルゲラントに向かい「神の子」の養育を申し出るが、ワイズマンは拒絶しその役目をキリコに託す。キリコはその任につくことを承知しながらも、ワイズマンの元で教育するという彼の意思に反抗し、再び神殺しを行ない嬰児とともに旅立つ。
一連の出来事を見届けたロッチナは「神は強かだ」と表現している。あえてキリコの反抗心を刺激する発言をして、例え自身が殺されることになろうと確実にキリコに「神の子」を守り抜かせるよう目論んでの事と推測したようだ。
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