フリー (ミュージシャン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/29 01:03 UTC 版)
プレイスタイル
スラップ、休符を多用するファンク的アプローチと、高速でベースを弾き激しいステージングを行うパンク的アプローチを混ぜた、いわゆるミクスチャーロックベーシストのパイオニア。スラップ奏法をロックに持ち込んだ人物の一人である。スラップのモーションは、ファンク、フュージョン系ベーシストに多いいわゆる親指上向きのものとは違い、五指を下向きにして横の回転運動で叩くように行う。プルは人差し指ではなく中指で行う。代名詞であるクレイジーなステージングは初期から変わっていない。また、トランペット奏者としても高い技術を持っており、レコーディングやライブなどでも披露している。
チリ・ペッパーズ初期
スラップ奏法を多用して、バンドをリードする役割を担う。基本的にほぼ指弾きである。若い頃は高度な技術を惜しげもなく披露している。4thアルバム『母乳』までのチリ・ペッパーズの楽曲はほとんどがベースラインを中心に構成されており、そもそもバンドの結成理由がアンソニーのラップとフリーのベースラインのマッチングが上手くいったことに起因することも含め、まさにバンドの核と言える存在だった。『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』では、手数の多いパンク・メタル要素を意図的に回避し、休符を生かすような重みがあってさらにファンキーなプレイを志向しているため、スラップを多くの曲で最小限に留め、それまでのスタイルとはまた違ったプレイを見せている(映像作品『Funky Monks』では、その心境の変化をフリー自身が語っている)。
チリ・ペッパーズ後期
ギタリストジョン・フルシアンテの活躍が目覚ましくなり、メロディー路線に徐々に移行していった後期以降は、これまでの高速スラッププレイというより、歌伴ベーシストのようなコードのツボを押さえてメロディーを生かすプレイが多くなっている。長尺ソロをとる楽曲が多い『ワン・ホット・ミニット』、集大成的作品である『ステイディアム・アーケイディアム』などでは、以前のようなスラッププレイを多用した楽曲もいくつか見られる。また、指弾きでなくピック弾きのニュアンスを生かした楽曲も増えてきている。『アイム・ウィズ・ユー』では、ピアノも演奏している。
- ^ “アトムス・フォー・ピース、フジロック出演決定”. BARKS. JAPAN MUSIC NETWORK (2010年4月30日). 2019年12月19日閲覧。
- ^ “トム・ヨークとフリーがタッグを組んだアトムス・フォー・ピース、シングル「Default」を突如発表”. BARKS. JAPAN MUSIC NETWORK (2012年9月8日). 2019年12月19日閲覧。
- ^ 2002年6月、「Grind House magazine」にて
- ^ a b NME「レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリー、ドラルド・トランプを「マヌケな道化師」と一蹴 | NME Japan」2016年2月4日
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