パルスレーザー (光学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 08:14 UTC 版)
パルス励起
パルス駆動レーザーを実現する別の手法として、レーザー媒質をパルス状に励起する方法がある。パルス状に励起する方法にはいくつかあるが、励起源自体がパルス動作しか出来ないもの、フラッシュランプのように電気的な充電機構によりパルス動作させるもの、別のパルス駆動のレーザーで励起するものなどがある。 パルス励起は歴史的には色素レーザーで使われてきた。色素レーザーに使われるレーザー色素は反転分布状態の寿命が非常に短いために、レーザー発振させるには非常に大きいパワーで高速に励起することが必要だった。この問題を解決するために、大きな容量のコンデンサを充電しておき、スイッチをフラッシュランプに切り替えて一気に放電させることで、非常に高い強度の励起のための閃光を得ることが出来る。
パルスレーザーを使った軟部組織手術
パルスとパルスの間隔を熱的な緩和時間以上に十分に開けて、組織が効率的に冷却される状態を保ったパルスレーザーが軟部組織に照射されると、照射部の周囲の組織を加熱しないという重要な特徴がある。そのため、周囲の細胞の壊死が抑えられる事が知られている。[2]
関連項目
- 超短パルス
- パルスレーザー堆積
- レーザーアブレーション
- レーザーメス
文献
- Siegman、 Anthony E. (1986). Lasers、 University Science Books. 0-935702-11-3
- Svelto、 Orazio (1998). Principles of Lasers、 4th ed. (trans. David Hanna)、 Springer. 0-306-45748-2
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