T7 RNAポリメラーゼ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 16:47 UTC 版)
「T7ファージ」の記事における「T7 RNAポリメラーゼ」の解説
T7ファージに由来するRNAポリメラーゼ、T7 RNAポリメラーゼは転写速度が宿主である大腸菌のRNAポリメラーゼに比べ非常に速く、また、T7プロモーターを特異的に認識するという特徴を持つ。T7プロモーターとT7 RNAポリメラーゼの特異性は高い。T7ファージの近縁にT3ファージがあり、両者のRNAポリメラーゼはアミノ酸配列で82%の相同性を示すが、両者のRNAポリメラーゼは互いのプロモーターを利用できない。このT7 RNAポリメラーゼの高い特異性を応用して分子生物学の研究においては、T7プロモーターとT7 RNAポリメラーゼを組み合わせる、T7発現系が外来遺伝子の発現系に応用されている。代表例が1985年と1986年に報告された系を発展させた、大腸菌を宿主とするpETシステムであり、この系はタンパク質の大量発現に用いられる。
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