Si/SiGe共鳴トンネルダイオード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 23:17 UTC 版)
「共鳴トンネルダイオード」の記事における「Si/SiGe共鳴トンネルダイオード」の解説
Si/SiGe系を用いて共鳴トンネルダイオードを実現することもできる。正孔・電子両方のトンネリングが観測されている。しかし、SiとSiGeの間の伝導帯端・価電子帯端上の不連続が大きくないことから、Si/SiGe共鳴トンネルダイオードの性能は高くない。Si/SiGeヘテロ接合では、正孔トンネリングの方が先に試みられた。これは、Si基板上に成長させた、圧縮方向に歪んだSi1−xGex層においては、Si/SiGeヘテロ価電子帯端の不連続のほうが伝導帯端の不連続よりも大きいためである。負性抵抗領域は低温下でのみ観測され、室温では観測されなかった。後に電子を電荷担体とする共鳴トンネルダイオードも実現され、室温においてpeak-to-valley current ratio[訳語疑問点] (PVCR) 1.2を達成した。その後の開発により、電子トンネリングを用いるRTDで室温においてPVCR 2.9、ピーク電流密度(PCD) 4.3 kA/cm2、およびPVCR 2.43、PCD 282 kA/cm2が達成されている。
※この「Si/SiGe共鳴トンネルダイオード」の解説は、「共鳴トンネルダイオード」の解説の一部です。
「Si/SiGe共鳴トンネルダイオード」を含む「共鳴トンネルダイオード」の記事については、「共鳴トンネルダイオード」の概要を参照ください。
- Si/SiGe共鳴トンネルダイオードのページへのリンク