SEEC-T
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/09 04:19 UTC 版)
SEEC-T(シークティー)は、昭和50年度(1975年)以降の日本の自動車排出ガス規制に対応した、富士重工業(現・SUBARU)の公害対策技術。
注釈
- ^ 50年規制の一酸化炭素(CO)、ハイドロカーボン(HC)値に加え、窒素酸化物(NOx)を加えた3つを70年式比1/10に規制、日本版マスキー法として完成したものとなった。
- ^ 日産自動車・NAPSでも採用された、BCDDと呼ばれるエンジンブレーキ時に適量混合気や空気を追加投入することでHCを抑制するバイパス機構と同種のものと思われる。
- ^ キャブレター車において、スロットルの急激な戻りによるHC増加を抑制するダンパー。
- ^ 主にターンフローのシリンダーヘッドでのエンジンチューンに用いられた手法で、2つのシリンダーの隣り合った吸排気ポートの隔壁を撤去して2気筒共有型の巨大なものとすることで、吸排気効率を向上させるもの。
- ^ 51年規制に先行してCO、HCのみを70年式比1/10に制限する規制。
- ^ 同時期にクライスラーがパルスエアの商標で実用化したものであるが、スバルでもSEEC-Bの開発途上でエアポンプからチェックバルブへ至る配管が外れていたのに二次空気を吸い込んでいることを技術者が偶然発見したことから開発が進められたという。
- ^ 本来の目的はアイドリング時の甲高い騒音を10db前後低減するものであったが、R-2 SSやレックスGSR等のスポーツ仕様エンジンにおいて、37psの高出力を発生することにも貢献した。
- ^ リアエンジンのK型レックスでは、レイアウト上三菱のサイレントシャフトに類似した2軸シャフトの採用は困難であったため、1982年(昭和57年)に前輪駆動のKF型レックスにフルモデルチェンジするまでは、1軸シャフトの採用で妥協された。
出典
- ^ a b c d SEEC-T - レックス顕彰会
- ^ 次世代ガソリンエンジン乗用車の挑戦 -低燃費ガソリンエンジン車の登場した市場背景と理由- - 日本自動車工業会
- ^ p83, 山岸曦一
- ^ シングルキャブ調整 -3-2. BCDD(ブースト コントロール ディクレーション デバイス)- セドリック/グロリア 230 ハンドブック
- ^ p84, 山岸曦一
- ^ 1970年6月発行 スバルff-1 1300G 販売店カタログ
- ^ ダッシュポット修理(48年排ガス規制車)- セドリック/グロリア 230 ハンドブック
- ^ 1973年6月発行 スバル レオーネの排出ガス対策
- ^ a b c d p86, 山岸曦一
- ^ 1975年1月発行 NEW レオーネ セダン1400/1200 販売店カタログ
- ^ a b c p85, 山岸曦一
- ^ 水平対向エンジンと取り組む - SUBARU Philosophy
- ^ 1971年9月発行 Just New スバルR-2 販売店カタログ
- ^ p90, 山岸曦一
- ^ p90-91, 山岸曦一
- ^ 1973年10月発行 新型レックス 販売店カタログ
- ^ a b c d モデル変遷(初代レオーネ) - SUBARU Philosophy
- ^ CSR・環境情報 - 地域での取り組み - 富士重工業株式会社
- ^ Viking-Series Cars – History - Vehicle Research Institute - Western Washington University
- ^ SEEC-T 優勝!! - SUBARU Philosophy
- ^ p87, 山岸曦一
- ^ p88, 山岸曦一
- 1 SEEC-Tとは
- 2 SEEC-Tの概要
- 3 関連項目
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