J字型カーブ
組織行動学では、個人が企業など所属する組織に対して抱く愛着や同一視などの心理を、「組織コミットメント」と呼びます。「J字型カーブ」とは、入社から10年目くらいのキャリアプロセスの初期から中期の間に見られる、組織コミットメントの変化のパターンをモデル化したものです。2000年代初頭までの研究によると、ビジネスパーソンの組織コミットメントは多くの場合、入社当初の比較的高い水準から数年後には急激に低下し、停滞期を経て、キャリア中期から徐々に回復・上昇していくことが確認されており、この変化の軌道がアルファベットの「J」を斜めに傾けた形状に近いことから、組織コミットメントの「J字型カーブ」として広く知られるようになりました。しかし現在では、雇用慣行や人事制度の変化により、J字型カーブは必ずしも成立しないと言う声も聞かれます。
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