IgA 抗体とは? わかりやすく解説

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免疫グロブリンA

(IgA 抗体 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/31 07:04 UTC 版)

免疫グロブリンA(めんえきグロブリンA、: Immunoglobulin A, IgA)は、哺乳類および鳥類に存在する免疫グロブリンの一種であり、2つの重鎖(α鎖)と2つの軽鎖(κ鎖およびλ鎖)から構成される。IgA分子は2つの抗原結合部位を有しているが、気道や腸管などの外分泌液中ではJ鎖英語版と呼ばれるポリペプチドを介して結合することにより二量体を形成して存在しているため4箇所の抗原結合部位を持つ。二量体IgA(分泌型IgA、SIgA)は粘膜免疫の主役であり、消化管や呼吸器における免疫機構の最前線として機能している。IgAをコードする遺伝子にはIgA1とIgA2の2種類が存在するが、血清中に存在する単量体あるいは二量体IgA(血清型IgA)にはIgA1が約90%と圧倒的に多い。その一方で分泌型IgAではIgA2の割合が30-50%と血清型に比べて多くなっている。全IgA中における血清IgAの占める割合は10-20%程度であり、IgAのほとんどは二量体として存在している。また、分泌型IgAは初乳中に含まれ、新生児の消化管を細菌・ウイルス感染から守る働きを有している(母子免疫)。母子免疫には免疫グロブリンG: Immunoglobulin G、IgG)も関与していることが知られているが、こちらは胎盤を介して胎児に移行する。ヒトにおけるIgAの産生量は各種免疫グロブリンの中でもIgGに次いで2番目に多い。分子量16万(単量体)。


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