マラスはフィリピン、インドネシアを経て、パプア・ニューギニアに産します。マラスは、パプア・ニューギニアの名前です。日本で知られているのは、パプア・ニューギニアから比較的まとまった量が輸入されるようになったからです。しかし、木材は、重硬で、乾燥すると欠点が出やすいので、あまり一般的に知られるようにはなっていません。フィリピンではアラン、インドネシアではヒアと呼ばれています。大木になり、高さが45m、直径が1mにも達します。 ■木材 心材と辺材の差はかなりはっきりとしています。前者は褐色ないし赤褐色ですが、一般に色は不均一です。後者は黄色ないし黄白色です。木材の色は、どちらかといえば、あまり美しいとはいえません。木理は通直ないし浅く交錯しています。肌目は精です。木材は重硬で、気乾比重は0.81-0.99です。乾燥はどちらかといえば、難しく割れが出やすい木材です。耐久性はかなり高いです。 ■用途 重硬で、色や材面が美しいとはいえませんので、日本では、用途は限られており、日常表面に出るような用途には一般的ではありません。建築、床板、杭、梁、根太、橋など強さと耐久性が必要な用途があります。日本には現在輸入されているものはパレット用に使われていることが多いようです。 |