G. tyrrhenicus D. Antonini and M. Antoninii
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/09 09:36 UTC 版)
「オウギタケ属」の記事における「G. tyrrhenicus D. Antonini and M. Antoninii」の解説
かさの径3-4cm以下の、比較的小形な種である。かさの表面は粘性を有し、初めはまんじゅう形であるが次第に中央部がくぼむにいたり、サケ肉色ないし桃色であるが、しばしば黒いしみを生じる。柄は汚白色で基部は黄色を帯び、粘液質の内被膜のなごりを備える。胞子は、原記載によれば大きさ 18.2-21×6.4-8.2μmであるとされている。外観はオウギタケやG. subroseus に似るが、内被膜が綿毛状でなく、粘液に包まれる点で異なる。スペインおよびイタリアから知られているが、発生環境としてはコナラ属 Quercus ilex L.およびイチゴノキのみでマツ科の樹種が生育していないところでも見出されるとされており、一般にマツ科の樹木と外生菌根を形成するというオウギタケ属の定義に合致しない。同属のほかの種との分子系統学な比較検討が望まれる。なお、本種は、初めはG. mediterraneus D. Antonini and M. Antoninii の学名の下に記載されたが、国際藻類・菌類・植物命名規約上の原則から、この名はG. mediterraneus Finschow (1978年に有効かつ正式に発表されている)の(ホモニム)と見なされる。そのため、原著者ら自身によって、新たにG. tyrrenicus の学名が与えられることになった。
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