4年ぶりの一般棋戦優勝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 01:29 UTC 版)
第63期NHK杯決勝、対寺山怜(白)戦。下辺が焦点となっているが、白からaとbの二つの効きを保留されており、黒からの荒らしが難しい局面。序盤で白の寺山が上辺のフリカワリで得をして優位に立っていたが、数手前に打った△のサガリがやや緩手であった。張が右辺のコウ取りを睨みつつ黒1とツケたのが様子見の好手。 白の形も薄いため、2から6は自然な進行。さらに黒7のハネ出しから下辺の白1子のシチョウを睨み、左辺のポン抜きを先手で効かす。結果下辺を凝り形にさせ、さらに左辺白の攻めも残すことに成功した。 コウを解消し黒がやや優勢となる。ここで黒1のトビがaとbのオサエを両方睨む妙手であった。結果張がこの碁をまとめ切り、8年ぶり4度目のNHK杯優勝、また2012年の阿含桐山杯優勝以降4年ぶりの一般棋戦優勝を果たした。この時、張は前述の不調克服のための台湾帰郷のさなかであり、解説の小林覚は「張はここ最近はっきり調子を上げていると言える」「打ち回しが美しい。芸術だ」と勝利を称えた。
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