ローゼンブラット:2つのロシアの主題によるコンチェルティーノ
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ローゼンブラット:2つのロシアの主題によるコンチェルティーノ | Concertino on 2 russian themes | 作曲年: 1997年 |
作品解説
日本国内において「二人羽織」と俗称されることもある大変人気のある作品。この作品は「ピアノ連弾」「ピアノと弦楽器」「ピアノとオーケストラ」の3つのスタイルで存在する。この連弾編は、1999年~2000年にかけて日本で開催されたピアノデュオ作品による第5回作曲コンクール(国際ピアノデュオ協会主催)において、ローゼンブラットが特別賞・毎日新聞社賞を受賞したときの作品である(そのときは来日していない)。世界的にもよく知られるロシアの民謡「カリンカ」と「モスクワの夜」のメロディが使われている。この2つの主題は、ジャズ風なリズムやハーモニーの動きと共に、ストラヴィンスキーのごとくロシア民族の特徴を生かしながら、ロマンティックな趣で組み合わされている。観客側が聞くという行為だけに留まらず、見て楽しむこともできる妙技(作曲者はpiano stuntsと言っている)がいくつか使われている。これはすばらしいヴィルトゥオーゾであると同時に、ピアニストにとっても重宝がられる作品であろう。ピアノ1台、ピアニスト2人という条件があってはじめて可能な、高いエンターテイメント性が追求されている。
==(筆者コメント)====================================
私は2005年3月11日のローゼンブラット初来日公演の折、この作品を2台8手=ダブル・ピアノ・デユオで演奏したいと申し出た。ローゼンブラットから「それは面白いパフォーマンスだ!」という返事をいただき実行した。ただし曲の最初から最後まで2台8手という訳ではなく、前半は1台4手で演奏され、演奏者が途中で交代し、クライマックスで4人となった。私はこの経験をもとに2005年7月24日、12人によるリレーパフォーマンスを行った。ピアノという楽器の可能性が膨らむユニークな作品であり、また比較的弾き易いのが嬉しい。
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