騎乗の特長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 01:06 UTC 版)
騎手時代「剛腕」と呼ばれた郷原洋行は、若手時代の柴田を見た際に「腰の強い乗り役がいる」と感じたといい、特に強健な下半身を使って馬を追う技術は高く評価された。騎手顕彰者の野平祐二は、郷原引退後の「追える騎手」の筆頭として柴田の名を挙げており、また養成所で一期上の小島太は「追わせたらヨーロッパの一流ジョッキーにも負けない物を持っていると思う。馬の支点を置いて、腰を使って追う技術は大したものだ。道中も常にうまいし、勝負所で馬群を縫っていくテクニックには独特のものがある。人間的にも素晴らしいものを持っているし、欠点がないという感じだ」と高い評価を送っている。レース運びの面でも、特に3000m以上の長距離競走におけるペース勘とスパートのタイミングの妙は「天才」と称された福永洋一以上とも評され、「長距離の魔術師」と呼ばれた。重賞89勝のうち14勝を長距離競走で挙げている。長距離競走に強い理由について、柴田自身は「駆け引きができるからね。短距離だとヨーイ、ドンで行ったきりだもんね。長短どちらの距離でも冷静さは必要だけれど、特に長距離はペース、展開、相手の騎手や馬との駆け引き、馬をだましだましどう乗るか、など考える要素がある」と語っている。
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