飯田蛇笏とは? わかりやすく解説

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いいだ‐だこつ〔いひだ‐〕【飯田蛇笏】

読み方:いいだだこつ

[1885〜1962俳人山梨生まれ本名、武治。別号、山廬(さんろ)。早大中退高浜虚子俳句学び、「ホトトギス」に参加俳誌雲母(うんも)」を主宰句集に「山廬集」「霊芝」「白岳」「椿花集」など。


飯田蛇笏

読み方いいだ だこつ

俳人山梨県生。名は武治、別号に山廬。早大卒。自然主義文学影響を受け、のち早稲田吟社参加高浜虚子指導を受け、帰郷後は俳誌キララ」(のち「雲母」)を主宰し河東碧梧桐らの新傾向運動反対する俳論書きホトトギス系の俊英として活躍した著書多数昭和37年1962)歿、78才。

飯田蛇笏

飯田蛇笏の俳句

ある夜月に富士大形の寒さかな
いち早く日暮るる蟬の鳴きにけり
いわし雲おおいなる瀬をさかのぼる
いんぎんにことづてたのむ淑気かな
かりがねに乳はる酒肆の婢ありけり
かりそめに燈籠おくや草の中
くれなゐのこころの闇の冬日かな
くろがねの秋の風鈴鳴りにけり
たましひのしづかにうつる菊見かな
たましひのたとへば秋のほたる哉
つぶらなる汝が眼吻はなん露の秋
なきがらや秋風可代ふ鼻の穴
ぬぎすてし人の温みや花衣
ぱつぱつと紅梅老樹花咲けり
ひたひたと寒九の水や廚甕
ふるさとの雪に我ある大爐かな
もつ花におつるなみだや墓まゐり
ゆく雲にしばらくひそむ帰燕かな
よき娘きて軍鶏流眄す秋日かな
わらんべの溺るるばかり初湯かな
をりとりてはらりとおもきすすきかな
一鷹を生む山風や蕨伸ぶ
三伏の穢に鳴く荒鵜かな
信心の母にしたがふ盆会かな
冬に入る農婦いんぎん禍福なく
冬の蟇川にはなてば泳ぎけり
冬川に出て何を見る人の妻
冬滝のきけば相つぐこだまかな
冷やかに人住める地の起伏あり
凪ぎわたる地はうす眼して冬に入る
切株において全き熟柿かな
古き世の火の色うごく野焼かな
命尽きて薬香さむくはなれけり
夏山や又大川にめぐりあふ
夏真昼死は半眼に人をみる
夏雲群るこの峡中に死ぬるかな
夜は青し神話に春の炉火もゆる
大つぶの寒卵おく襤褸の上
大峰の月に帰るや夜学人
大江戸の街は錦や草枯るる
寒鯉の黒光りして斬られけり
就中学窓の灯や露の中
山の童の木菟捕らえたる鬨あげぬ
山国の虚空日わたる冬至かな
山寺の扉に雲遊ぶ彼岸かな
幽冥へおつる音あり灯取虫
戦死報秋の日くれてきたりけり
春めきてものの果てなる空の色
春蘭の花とりすつる雲の中
暖かく掃きし墓前を去りがたし
 

飯田蛇笏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/01 08:16 UTC 版)

飯田 蛇笏(いいだ だこつ、1885年明治18年〉4月26日[2] - 1962年昭和37年〉10月3日[1])は、山梨県出身の日本俳人。本名、飯田武治[2](いいだ たけはる)。別号に山廬(さんろ)[3]高浜虚子に師事、山梨の山村で暮らしつつ格調の高い句を作り、村上鬼城などとともに大正時代における「ホトトギス」隆盛期の代表作家として活躍した。俳誌「雲母」を主宰[3]。四男の飯田龍太も俳人であり、飯田家を継ぎ蛇笏の没後に「雲母」主催を継承した。句集に『山廬集』(1932年)、『椿花集』(1966年)、ほかに随筆集なども多数。




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