類似名称による問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 21:51 UTC 版)
「パクリタキセル」の記事における「類似名称による問題」の解説
タキサン系抗がん剤には「タキソール(パクリタキセル)」とは別に「タキソテール(ドセタキセル)」という名称が類似する薬剤がある。日本では発売開始がどちらも1997年でパッケージデザインが類似していること(毒薬指定のため販売名が黒地に白文字で記載)から、医師の処方箋のオーダー間違いやパッケージの誤認識による取り違えにより、重篤な症状や死亡に至る医療過誤が生じた。 このため医療機関では取り違え防止のために自主的に商品名ではなく一般名の「パクリタキセル」「ドセタキセル」を用いる対処をしたが、2008年12月8日に厚生労働省が『医薬品の販売名の類似性等による医療事故防止対策の強化・徹底について(注意喚起)』を発令し、以後承認される医薬品に販売名称が類似する製品がないかチェックするようになった。これを受けて先発メーカーのブリストル製薬とサノフィの日本法人が正式に協議し、それぞれ外箱やバイアルのラベルに販売名より一般名を大きな色文字で強調表示する対応をようやく実施した。その後発売された同系統の後発医薬品では販売名そのものに一般名を含めるといった対応をしている。
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