長さの単位としての経緯度の表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 10:07 UTC 版)
「地理座標系」の記事における「長さの単位としての経緯度の表現」の解説
地球を理想的な回転楕円体と見立てたとき、楕円体表面上での子午線弧長は緯度によって異なる値となり、平均的なおおよその値は、緯度1秒で31m、緯度1分で1.8km、緯度1度で110kmである。経線は極で交わり、1秒当たりの東西間の距離(平行圏弧長)もやはり緯度に依存する。赤道上でのおおよその値は、経度1秒で31m、経度1分は1.9km、経度1度で111kmである。緯度30°の地点では、経度1秒に相当する平行圏弧長は約27m、緯度60°では約16mである(以上理科年表による)。 緯度 φ {\displaystyle \scriptstyle {\varphi }\,\!} の地点の経度1度当たりの平行圏弧長 l {\displaystyle \scriptstyle {l}\,\!} は、次の公式で表される(分や秒で表す時には、それぞれ60、3600で割ればよい)。 l = π 180 ⋅ a cos φ 1 − e 2 sin 2 φ {\displaystyle l={\frac {\pi }{180}}\cdot {\frac {a\cos \varphi }{\sqrt {1-e^{2}\sin ^{2}\varphi }}}} ここで、 a {\displaystyle \scriptstyle {a}\,\!} は地球の赤道半径、 e {\displaystyle \scriptstyle {e}\,\!} は離心率で、扁平率 f {\displaystyle \scriptstyle {f}\,\!} と e = f ( 2 − f ) {\displaystyle e={\sqrt {f(2-f)}}} の関係がある。 以下の表では、地球の赤道半径および扁平率 a , f {\displaystyle \scriptstyle {a,f}\,\!} は、GRS 80地球楕円体の値を採用し、それぞれ(正確に)6 378 137 m、1/298.257 222 101としている。 GRS 80地球楕円体上におけるそれぞれの緯度での経度当たりの平行圏弧長緯度近傍の代表的な都市度分秒±0.0001°60° サンクトペテルブルク 55.80 km 0.930 km 15.50 m 5.58 m 45° ボルドー 78.85 km 1.314 km 21.90 m 7.89 m 30° ニューオーリンズ 96.49 km 1.608 km 26.80 m 9.65 m 15° マニラ 107.55 km 1.793 km 29.88 m 10.76 m 0° キト 111.32 km 1.855 km 30.92 m 11.13 m
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