薩埵とは? わかりやすく解説

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薩埵

読み方:サッタ(satta)

(1)衆生
(2)菩提薩埵の略。


菩薩

(薩埵 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/10 03:33 UTC 版)

菩薩(ぼさつ)とは、ボーディ・サットヴァ: बोधिसत्त्व, bodhisattva, : bodhisatta)の音写である菩提薩埵(ぼだいさった)の略であり[1][注釈 1]仏教において一般的には菩提(bodhi, 悟り)を求める衆生(薩埵, sattva)を意味する[1]。仏教では、声聞縁覚とともに声聞と縁覚に続く修行段階を指し示す名辞として用いられた[2][3]


注釈

  1. ^ 菩薩という漢語は、bodhisattvaの短縮された俗語形から音写されたと見なされている[1]
  2. ^ パーリ語仏典の『大猿本生物語』では、釈迦の前世のひとつは大猿であったとされている[4]
  3. ^ 大部の経典である『大般若波羅蜜多経』にも菩薩摩訶薩とは別に、僅かだが菩提薩埵の訳語が6箇所で見られる。

出典

  1. ^ a b c 中村元ほか(編)『岩波仏教辞典』(第二版)岩波書店、2002年10月、922頁。 
  2. ^ 縁覚 - 学研全訳古語辞典 (weblio古語辞典)。
  3. ^ 辟支仏 - 日外アソシエーツ 難読語辞典 (weblio辞書)。
  4. ^ 『パーリ仏教辞典』 村上真完, 及川真介著 (春秋社)1485頁。
  5. ^ Basham, A.L. (1981). The evolution of the concept of the bodhisattva. In: Leslie S Kawamura, The Bodhisattva doctrine in Buddhism, Published for the Canadian Corporation for Studies in Religion by Wilfred Laurier University Press, p.19
  6. ^ パーリ仏典, 長部14,大本経, Sri Lanka Tripitaka Project, "mahajanakāyo caturāsītipāṇasahassāni kesamassuṃ ohāretvā kāsāyāni vatthāni acchādetvā vipassiṃ bodhisattaṃ agārasmā anagāriyaṃ pabbajitaṃ anupabbajiṃsu" - (釈迦の出家を目にした)8万4千人の群衆は、髪と髭を剃り袈裟をまとい、出家したヴィパッシン菩薩を追従して出家した。
  7. ^ a b パーリ仏典, 中部聖求経, Sri Lanka Tripitaka Project
  8. ^ パーリ仏典, 中部苦蘊小経, Sri Lanka Tripitaka Project
  9. ^ a b "菩薩". 日本大百科全書(ニッポニカ) 加藤純章. コトバンクより2023年2月3日閲覧
  10. ^ 真野龍海 『万人看過の心経「菩提-薩埵」のニルクティ
  11. ^ 『大乗仏典 8巻 十地経』 荒牧典俊訳、中央公論社、1974年11月、7頁。
  12. ^ "八幡大菩薩". 精選版日本国語大辞典. コトバンクより2023年2月3日閲覧
  13. ^ 河音能平草創期神宮寺の神像について」『人文研究』第045巻第10号、大阪市立大学、938頁、ISSN 0491-3329 
  14. ^ 興正菩薩叡尊上人 - 真言律宗総本山 西大寺”. 真言律宗総本山 西大寺. 2023年2月3日閲覧。
  15. ^ 大覚大僧正妙實上人の活躍”. 京都 北野 法華寺. 2023年2月3日閲覧。
  16. ^ 神変大菩薩 | 一陽来福 創始の寺 放生寺 公式ホームページ”. 2023年2月3日閲覧。



薩埵

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 08:20 UTC 版)

語源

サンスクリット सत्त्व (sattva)

名詞

 (さった)

  1. 衆生有情
  2. 菩提薩埵菩薩

発音(?)

さ↘った


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