臓物の掃除夫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)
「千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「臓物の掃除夫」の解説
バートン版「掃除夫と上臈(第282夜‐第285夜)」 東洋文庫版「屠殺場の掃除夫とある貴婦人との話(第282夜‐第285夜)」 カアバの聖なる壁に向かい、「あの女と寝られますように」と願っていた男が逮捕された。巡礼長官は縛り首の判決を出すが、男はつぎのように弁解する。 男は羊の臓物を洗って売る仕事をしていたが、ある日未処理の臭い臓物を驢馬に引かせていると、御内室(ハリーム)の一行に出くわし、黒人の宦官に捕まって豪華な屋敷に連れ込まれた。風呂と着替えをあてがわれてこざっぱりとすると、貴婦人があらわれてごちそうを供し、ともに朝まで抱き合って過ごした。 それが1週間も続いたころ、ある若者がその屋敷にあらわれる。男は階上の部屋に押し込められ、若者と貴婦人が交歓しているのを聞くはめになった。若者が帰ったあとに貴婦人が言うには、若者は彼女の夫であり、以前夫が皿洗いのみすぼらしい女中と浮気をしたため、その復讐として自分も最低に小汚い男と浮気することにしたのだという。そして夫が帰ってきたからには、男はもう用済みなのであった。 巡礼長官は、その話を聞くと男を無罪放免した。
※この「臓物の掃除夫」の解説は、「千夜一夜物語のあらすじ」の解説の一部です。
「臓物の掃除夫」を含む「千夜一夜物語のあらすじ」の記事については、「千夜一夜物語のあらすじ」の概要を参照ください。
- 臓物の掃除夫のページへのリンク