緩ふ

デジタル大辞泉

ゆら・う〔ゆらふ〕【^▽緩ふ】

読み方：ゆらう

［動ハ下二］

１ 一つところにとどまる。

「後陣はいまだ興福寺の南大門に—・へたり」〈平家・四〉

２ 進行することをとどめる。ひかえとどめる。

「しばらく神輿(しんよ)を—・へたり」〈盛衰記・四〉

ゆる・ぶ【緩ぶ／^×弛ぶ】

読み方：ゆるぶ

《「許す」と同語源。古くは「ゆるふ」》

［動バ四］

１ 「ゆるむ1」に同じ。

「箏の琴のいたう—・びたるを」〈狭衣・二〉

２ 「ゆるむ2」に同じ。

「心安き独り寝の床にて—・びにけりや」〈源・末摘花〉

３ 「ゆるむ3」に同じ。

「昼になりてぬるく—・びもていけば」〈枕・一〉

４ 氷などがとける。

「うは氷あはに結べるひもなればかざす日かげに—・ぶばかりを」〈枕・九〇〉

５ おっとりしている。

「高き身となりても、ゆたかに—・べる方はおくれ」〈源・若菜下〉

［動バ下二］

１ 「ゆるめる1」に同じ。

「梓弓引きみ—・へみ思ひ見てすでに心は寄りにしものを」〈万・二九八六〉

２ 「ゆるめる2」に同じ。

「あまり無下にうち—・べ、見放ちたるも」〈源・帚木〉