絵画銅鐸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 09:11 UTC 版)
銅鐸の中には、顔・トンボ・鹿・猪・スッポンなど絵を描いた絵画銅鐸が何個か含まれている。 顔を描いた銅鐸 … 29号銅鐸(辟邪銅鐸)の吊り手に一番上に顔を描いている。下に向かって開く弧線を二つに重ねた眉。下向きと上向きの弧線を組み合わせた目。入れ墨を鼻の横に上向きの弧線を二つ組み合わせ表している。顔を描いた銅鐸はこれが初めてでなく、島根県出土と推定されている銅鐸、伝岡山県上足守銅鐸、広島県福田銅鐸などがある。これらの絵画銅鐸は目を描いているが、虹彩(黒目)が描かれていないのが特徴。 トンボの絵 … 18号銅鐸(四区袈裟襷文銅鐸)身の両方の面の上右・左区にトンボの絵がある。35号銅鐸の一面の上右区にもある。一枚の羽を二本の線で描き羽の幅を輪郭で表している。左右の羽や頭、胴もくびれを描くなど丁寧で写実的ある。区画に収まらないトンボの絵もある。区画の上に描くのはトンボが空を飛ぶからだと解釈できる。秋津はトンボの古語で、秋津洲・秋津島と呼ぶのは、トンボが「田の神」であり、豊作の神であったからかも知れない。 鹿と猪 … 23号と35号銅鐸に区画の中に鹿二頭と四脚動物が描かれている。
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