竪穴式住居とは? わかりやすく解説

たてあなしき‐じゅうきょ〔‐ヂユウキヨ〕【×竪穴式住居】

読み方:たてあなしきじゅうきょ

竪穴住居


竪穴式住居

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/03 09:02 UTC 版)

竪穴式住居(たてあなしきじゅうきょ)、または竪穴建物(たてあなたてもの)・竪穴住居(たてあなじゅうきょ)は、地面を掘り下げてとし、その中に掘立柱を建てて(はり)や(けた)、垂木(たるき)を組み、植物など)で屋根を葺いた建物である。主に住居だが、それ以外の用途に使用された事例もあり用途を「住居」に限定できないため、今日の日本考古学界では「竪穴建物」と呼称する資料が増加している(後述[1][2][3]


注釈

  1. ^ を持つ建物は、発掘調査時に主柱が4本以上検出される竪穴建物の場合と考えられている[15]
  2. ^ 壁式構造[25]大壁建物[26]とも。
  3. ^ ただし佐原真の記述や[8]滋賀県守山市下之郷遺跡公式サイト[27]のように「壁建ち建物」の意味で「壁ち」と表記している資料もあり、注意を要する。
  4. ^ 下五反田遺跡の事例は、壁板材で上屋を支える構造でありつつ床面を地表より掘り下げているため、「壁建ち建物(大壁建物)かつ壁立式の竪穴建物」という条件を備えている[26]
  5. ^ これら周堤外周溝は、静岡県静岡市登呂遺跡などに見られる竪穴建物によく似るが床を地表面より掘り下げない竪穴状平地建物にも存在する[33]
  6. ^ 岩陰遺跡洞窟遺跡に対して、開けた土地の遺跡を「開地遺跡(Open Site)」と呼ぶ[4]
  7. ^ これら中世の竪穴建物と、原始・古代の竪穴建物との系譜的な連続性の有無については検討の余地があるとされている[45]

出典

  1. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 131–154.
  2. ^ 佐賀県文化課文化財保護室. “竪穴建物の平面形”. 佐賀県. 2022年10月2日閲覧。
  3. ^ a b 桐生 2015, pp. 14–16.
  4. ^ a b 佐原 2005, p. 283.
  5. ^ a b 江坂, 芹沢 & 坂詰 2005, pp. 367–368.
  6. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 192.
  7. ^ 佐原 2005, p. 285.
  8. ^ a b 佐原 2005, pp. 291–293.
  9. ^ a b c d 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 131.
  10. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 158.
  11. ^ 佐原 2005, p. 284.
  12. ^ a b 佐原 2005, pp. 283–285.
  13. ^ 岡本 1975, pp. 76–112.
  14. ^ a b 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 131–136.
  15. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 133.
  16. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 132–133.
  17. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 132.
  18. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 133–134.
  19. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 131–133.
  20. ^ 「縄文の竪穴住居 実は土屋根?岩手や青森で復元/茅葺き 根拠乏しく」『読売新聞』朝刊2018年6月13日(文化面)
  21. ^ 岩手県世界文化遺産関連ポータルサイト. “土屋根住居の発見”. 岩手県. 2023年7月17日閲覧。
  22. ^ a b 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 134.
  23. ^ 文化庁 2013, p. 132.
  24. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 191–192.
  25. ^ 平井 & 桐敷 1998, p. 110.
  26. ^ a b 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 134–135.
  27. ^ NPO法人 守山弥生遺跡研究会. “国史跡 下之郷遺跡”. 2023年7月17日閲覧。
  28. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 136–142.
  29. ^ a b c d 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 136.
  30. ^ a b c 佐原 2005, pp. 286–287.
  31. ^ a b 静岡市立登呂博物館. “遺跡体験、弥生の風景を見る、歩く。-住居”. 静岡市. 2023年8月24日閲覧。
  32. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 137–138.
  33. ^ a b c 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 138.
  34. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, pp. 139–142.
  35. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 139.
  36. ^ a b 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 140.
  37. ^ 安蒜 2010, pp. 1–8.
  38. ^ a b 堤 2009, pp. 68–71.
  39. ^ a b 堤 2009, pp. 28–29.
  40. ^ 太田 & 藤井 1999.
  41. ^ 文化庁文化財部記念物課 2013, p. 143.
  42. ^ 横浜市歴史博物館 2010, pp. 15–17.
  43. ^ 横浜市歴史博物館 2012, p. 9.
  44. ^ 平井 & 桐敷 1998, p. 18.
  45. ^ a b 鈴木 2006, p. 82.
  46. ^ 苫小牧市 1975, p. 332.


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竪穴式住居

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/17 06:02 UTC 版)

粥見井尻遺跡」の記事における「竪穴式住居」の解説

見つかった竪穴式住居跡は、2~3回ほど建て替えられ痕跡があったという。このため当時ここに住んでいた縄文人獲物追って移り住む生活ではなく環境良いこの地で長く暮らしていたようである。

※この「竪穴式住居」の解説は、「粥見井尻遺跡」の解説の一部です。
「竪穴式住居」を含む「粥見井尻遺跡」の記事については、「粥見井尻遺跡」の概要を参照ください。

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