稠密に定義された作用素とは? わかりやすく解説

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稠密に定義された作用素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/21 01:14 UTC 版)

数学の、特に作用素論の分野における稠密に定義された作用素(ちゅうみつにていぎされたさようそ、英語: densely defined operator)とは、部分的に定義されたある種の関数のことで、位相的な意味では「ほとんど至る所」定義された線形作用素のことである。稠密に定義された作用素は、関数解析学の分野において、先天的に「意味を持つ」ような対象よりもより広いクラスへと応用されるような作用素として登場する。




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稠密に定義された作用素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:55 UTC 版)

量子力学の数学的定式化」の記事における「稠密に定義された作用素」の解説

オブザーバブル状態空間全域定義されているとは限らないが、状態空間稠密部分集合上では定義が可能である。そこでまず、稠密に定義された作用素の概念導入する。 定義 (稠密に定義された作用素) ― H 1 {\displaystyle {\mathcal {H}}_{1}} 、 H 2 {\displaystyle {\mathcal {H}}_{2}} をヒルベルト空間とする。 H 1 {\displaystyle {\mathcal {H}}_{1}} の部分集合Dom(T)定義され線形作用素 T   :   D o m ( T ) → H 2 {\displaystyle T~:~\mathrm {Dom} (T)\to {\mathcal {H}}_{2}} が H 1 {\displaystyle {\mathcal {H}}_{1}} で稠密に定義されているとは、Dom(T)が H 1 {\displaystyle {\mathcal {H}}_{1}} の稠密部分集合である事をいい新井(p71)、以下のように書き表す。 T   :   H 1 → H 2 {\displaystyle T~:~{\mathcal {H}}_{1}\to {\mathcal {H}}_{2}} (稠密に定義されている) 紛れなければ H 1 {\displaystyle {\mathcal {H}}_{1}} 上稠密に定義された作用素を単に T   :   H 1 → H 2 {\displaystyle T~:~{\mathcal {H}}_{1}\to {\mathcal {H}}_{2}} と書く 特に D o m ( T ) = H 1 {\displaystyle \mathrm {Dom} (T)={\mathcal {H}}_{1}} が成立しているとき、Tは H 1 {\displaystyle {\mathcal {H}}_{1}} の全域定義されているという。 稠密に定義された作用素に対し以下の拡大概念定義できる: 定義 (稠密に定義され線形作用素拡大) ― 稠密に定義され2つ線形作用素 S , T   :   H 1 → H 2 {\displaystyle S,T~:~{\mathcal {H}}_{1}\to {\mathcal {H}}_{2}} が、 Dom(S) ⊂ Dom(T) かつT|Dom(S) = Sを満たすとき、TはSの拡大であるといい、以下のように書き表す: S ⊂ T 有界作用素に関しては、次の重用性質知られている: 定理 (BLT定理) ― 稠密に定義された作用素 Tがその定義域において有界線形作用素であれば、Tを全域一意拡張可能である。すなわち、全域定義された T ¯   :   H 1 → H 2 {\displaystyle {\bar {T}}~:~{\mathcal {H}}_{1}\to {\mathcal {H}}_{2}} が一意存在し、 T ¯ | D o m ( T ) = T {\displaystyle {\bar {T}}|_{\mathrm {Dom} (T)}=T} である新井(p71) したがって有界作用素限定すれば稠密に定義されている事は全域定義されている事と実質的な差がない。しかし量子力学用い作用その多く有界ではないので、この定理用いる事ができない

※この「稠密に定義された作用素」の解説は、「量子力学の数学的定式化」の解説の一部です。
「稠密に定義された作用素」を含む「量子力学の数学的定式化」の記事については、「量子力学の数学的定式化」の概要を参照ください。

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