病理診断とネスチン抗体の応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/20 14:31 UTC 版)
「ネスチン」の記事における「病理診断とネスチン抗体の応用」の解説
病理診断の領域では、未分化神経外胚葉腫瘍、髄芽腫、膠芽腫、神経芽腫、胎児性横紋筋肉腫での発現が確認されている。脳腫瘍の脱分化の指標として注目されており、生物学的悪性度との相関が追究されている。また神経細胞とグリアの形成異常とされる腫瘍様異形成病変の幹細胞起源の証明にも用いられている。各研究者により用いる抗体の由来や種類が異なるため、腫瘍のタイプごとのネスチン陽性率は微妙に異なっている。したがって論文を参照するときには抗体の由来を確認したうえで、結果の解釈を慎重に行う必要がある。 脳腫瘍以外では消化管間質腫瘍(Gastrointestinal stromal tumor, GIST)でネスチン発現が確認されており、Cajal間質細胞由来であることの証左となっている。
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