殲滅されるドイツ軍、新たな目標
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 01:56 UTC 版)
「リヴォフ=サンドミール作戦」の記事における「殲滅されるドイツ軍、新たな目標」の解説
ブロディで窮地に陥った部隊のための救援は向かうことがなかった。疲弊しきった第XLVIII装甲軍団と第XXXIV装甲軍団の必死の反撃にも関わらず、ソビエト第1ウクライナ方面軍の非常線は狭まり続けた。継続された第1ウクライナ方面軍の攻撃のため、ハルペは第1装甲軍に後退するよう命令、包囲された第XIII軍団は見捨てられる形になった。恒常的な砲撃と空爆の中で包囲された部隊は幾つかの脱出を試みたが、第1ウクライナ方面軍の戦車部隊に簡単に撃退され、多大な犠牲者を出すこととなった。7月22日、第1ウクライナ方面軍の攻撃は包囲内のドイツ軍を分断、夕暮れまでにほとんどの部隊の抵抗が排除された。そのため、散り散りになったドイツ軍残存兵は小さな集団となってバラバラに脱出を行うとした。第14SS武装擲弾兵師団所属の将兵3,500名を含む少数のみがドイツ防衛線に到達することができたが、第14SS武装擲弾兵師団には作戦前には将兵11,000名が所属していた。作戦の予想以上の成功により、コーネフは得意顔であった。ハルペ率いる軍集団は後退、第4装甲軍はヴァイクセル川(ヴィスワ川)、ハンガリー第1軍を伴った第1装甲軍はカルパティア山脈周辺へそれぞれ後退した。 比較的簡単に第1ウクライナ方面軍はリヴォフを取り戻し、7月26日、リヴォフは解放され、ドイツ軍は北ウクライナから完全に追い出された。この成功を見たソビエト赤軍最高司令部は7月28日、新たな命令を発動、ドイツ軍が占領するポーランド南部でコーネフはヴィスワ川を横断し、サンドミェシュを占領することになった。
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