正編(第二部)から続編(第三部=宇治十帖)までの経過期間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/29 09:30 UTC 版)
「源氏物語年立」の記事における「正編(第二部)から続編(第三部=宇治十帖)までの経過期間」の解説
正編(第二部)から続編(第三部=宇治十帖)との間には、第三部における2人の主要な登場人物である薫と匂宮の年齢差についての矛盾がある。 正編(第二部)の記述を元に計算した場合、薫は「柏木」巻で生まれており、匂宮は年立の上で薫が2歳になるその翌年である「横笛」巻において「三の宮、三つばかりにて(三の宮(=匂宮)は3歳になる)」と記述されていることから「匂宮は薫より1歳年長」ということになる。 続編(第三部=宇治十帖)では匂宮や薫の個々の年齢についての言及は1個所も無いものの、両者の年齢差について「浮舟」巻において薫は「かの君も同じほどにて、今二つ、三つまさるけぢめにや(匂宮とほぼ同じ年齢であるが2、3歳年上である)」との記述がある。 この矛盾から、一条兼良以来のすべての年立では光源氏が主人公である第一部と第二部では光源氏の年齢を基準に記述され、また第三部では薫の年齢を基準として記述される。また正編と続編の間の経過年数が明記されることは余りない。
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