柔道技法の思想と歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 09:34 UTC 版)
「講道館#柔道技法の思想と歴史」も参照 今日周知されているような体育としての柔道観、人間教育としての柔道観以上に、嘉納治五郎の柔道観は元々幅の広いものであった。1889年(明治22年)の講演「柔道一班並二其教育上ノ価値」の中において嘉納は柔道修行の目的を「修心法」(知徳育/応用)、「体育法(別名・練体法、鍛錬法)」(体育)、「勝負法(別名・護身法)」(武術/真剣勝負/護身)とし(時に「慰心法」を含む)、柔道修行の順序と目的について、上中下段の柔道の考えを設けて、最初に行う下段の柔道では、攻撃防御の方法を練習すること、中段の柔道では、修行を通して身体の鍛練と精神の修養をすること、上段の柔道では究竟的な目的として下段・中段の柔道の修行で得た身体と精神の力(心身の力=能力・活力・精力)を最も有効に使用して、世を補益することを狙いとした。武術としての柔術(勝負法)をベースに、体育的な方法としての乱取り及び形(体育法)、それらの修行を通しての強い精神性の獲得(修心法)を同時に狙いとしていた。
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