新たな技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 01:52 UTC 版)
デュアルビュー 1枚の表示画面で左右の観覧者に異なる画像を見せる技術である。画面上に視差バリア層と呼ばれる無数の微細なスリットを持つことで、2つの画素ごとに1本のスリットが置かれ、見る角度に応じていずれかを隠すようにされている。左右に連なった画素に交互に異なる画像を表示することで、画素横方向の画像解像度は半分になるが、左右の閲覧者が特定の角度から見ることで異なる画像を見せることができる。同様の技術でトリプルビューも存在する。 ベールビュー ベールビュー液晶には2種類あり、いずれも液晶の持つ視野角を狭めることで横から画面を見られないようする技術である。1つは常時正面方向以外には見られないように狭視野角で作られた液晶ディスプレイであり、もう1つは通常の広視野角の液晶パネルにスイッチ液晶と呼ばれる液晶層を外面に加えることで、必要に応じて狭視野角と広視野角の2つの表示をスイッチで切り替えられるようにしているものである。 3Dビュー 裸眼による立体視を実現する技術である。構造的にはデュアルビュー技術に似ており、視差バリア層と呼ばれる無数の微細なスリットがバックライトの光を画素を交互に遮ることで観覧者の右目と左目では異なる画素を見るようにそれぞれの位置関係が保たれる。視差バリア層が液晶層の背後になる点でデュアルビューとは異なる。立体視を表示している間は、観覧者が最適に見られる位置は制約され、左右方向の画面解像度も半減してしまう。そのため、通常の自由な位置からも本来の解像度で画面を閲覧できるように、視差バリア層をモノクロの液晶層で構成し、立体視モードを切れば視差バリア層が透明化されるものが作られている。 タッチパネルとスキャナ 液晶ディスプレイ上にTFTという能動素子が構築できるようになり、さらにはSOGと呼ばれる周辺駆動回路までもガラス基板上に作り込めるようになると、この技術をさらに利用してそれまでは完成された液晶パネル上に重ねて設置されていたタッチパネルの機能を、光センサー素子をガラス基板上に作ることで取り込んでしまうものが登場している。携帯機器での表示器と操作スイッチを兼ねた部品としての利用が見込まれている。またガラス基板上に作り込むフォトダイオードの密度と精度を高めることで、スキャナとしての利用も考えられている。スキャナでは名刺の読み取りや指紋の読み取りなどが見込まれている。
※この「新たな技術」の解説は、「液晶ディスプレイ」の解説の一部です。
「新たな技術」を含む「液晶ディスプレイ」の記事については、「液晶ディスプレイ」の概要を参照ください。
- 新たな技術のページへのリンク