政治介入に対する批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 01:27 UTC 版)
「カンボジア特別法廷」の記事における「政治介入に対する批判」の解説
フン・セン首相は、前述(#特別法廷設立の経緯)のように、特別法廷発足前から、訴追対象者を広げることには否定的であったが、2009年9月、第3・第4事件の司法捜査が開始すると、第1・第2事件以外の追加訴追は再び内戦を招くとして改めて反対を表明した。フン・センは、国際側の判事や検事が、カンボジアで問題を生じさせるよう本国政府から指示を受けているのだとも発言した。これに対しては、フン・セン自身が初期のクメール・ルージュに所属していた経歴があり、フン・センの政治的盟友にクメール・ルージュの元メンバーが多いため、彼らを守ろうとしているのだとの批判がされている。さらに、2010年10月、プノンペンを訪問した潘基文事務総長との会談においても、フン・センは、追加訴追は認められないと述べた。 2011年4月、共同捜査判事が第3事件の捜査終結を通告したのを機に、国連は第3事件を訴追させない方針を固め共同捜査判事にその旨指示したのではないかとの報道がされ、議論が再燃した。これに対し同年6月14日、国連側は、共同捜査判事に対してそのような指示はしておらず、特別法廷はカンボジア政府、国連、ドナー国、市民団体のいずれからも独立であるとの声明を発表した が、カンボジア政府の政治介入に対する疑念や批判は続いている。
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