改修工事の実施
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 08:18 UTC 版)
「広島平和記念資料館」の記事における「改修工事の実施」の解説
館内の見学には本来3時間はかかるとされるが、2004年に資料館側が行った調査によると、実際の平均見学時間はわずか45分余りに過ぎず、しかも見学者の多くは前半の東館の見学に時間を取られ、本館の見学は平均19分にも満たないことが判明した。特に、修学旅行生などの団体客は見学時間が限られているために駆け足で館内を回っており、膨大な数の遺品や被爆資料を展示している肝心の本館の見学がおろそかになる傾向が強いと指摘されている。このため、資料館側は2013年度から2018年度にかけて大規模な改修工事を行い、「東館の入り口から3階までエスカレーターで上がり、渡り廊下を通って本館を最初に見学してもらうルートに変更する」との計画を発表している。また、この改修工事に伴って、先述の「被爆再現人形」を2016年度までに撤去し(後出)、今後は模型よりも被爆者の遺品など実物資料の展示を充実させる方向で改修を進めていく計画が2013年3月に発表されている。このほか、リニューアル以前の広島平和記念資料館は広島市への原子爆弾投下に関する内容に特化しており、長崎原爆資料館で行われている風下住民に関する展示などが少なく、展示検討会議において原子力の平和利用の現状についても展示を行う必要があると指摘されている。 この他、重要文化財となっている本館が半世紀余の年月を経て老朽化し、維持管理に不安が生じているとの問題点も指摘されている。この点に関しては、本館に免震装置を取り付けて可能な限り現状を維持する案が出された。 2014年3月から東館の一部の展示変更を行い改装を開始。同年9月から2016年春まで東館を閉館して改修工事を行った(リニューアルオープンは2017年4月26日)。東館の工事完成後に、2019年春まで本館を改装する予定にしている。
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