擬態のデメリット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 22:56 UTC 版)
一方、本属のアリ擬態は、アリを捕食する捕食者に狙われやすいというデメリットをもたらす恐れがあると考えられる。それに対しては、例えばアリ専門食のハエトリグモに遭遇した場合は、本属はアリらしさを見せる行動を一旦抑えるという対策を取る。本属のオスはメスよりもアリ専門食の捕食者に狙われやすく、これはものを運んでいるアリの攻撃性が低く、アリ専門食の捕食者にとっては狙いやすい獲物であるからと考えられる。また、アリグモは他のハエトリグモに比べて跳躍能力は明らかに低く、獲物を捕食する成功率も低い。ハエトリグモは体内の血リンパの水圧を用いて跳躍力を産み出すため、これは水圧を生じるのに非効率で、アリに擬態した細長い体によって制限される結果と考えられる。
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