折線不等式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 07:06 UTC 版)
三角不等式は数学的帰納法により、任意の折線に関する命題に拡張することができる。すなわち、そのような折線の全ての辺の長さの和は、その折線の二端点を直線で結んだ長さよりも小さくなることはない。特にその帰結として、多角形のどんな長さの辺も残り全ての辺の長さの和より必ず小さいことが言える。 このように折線に対して一般化すれば、ユークリッド幾何において二点間を結ぶ最短曲線が直線であることが示せる。 二点間を結ぶ折線がその二点間を結ぶ線分よりも短くならないことから、曲線の弧長がその曲線の両端点の間の距離より短くなることはないことが従う。実際、定義により曲線の弧長はそれを近似する折線の長さの上限で、折線に対する結果は端点間を結ぶ線分が全ての折線近似の中で最短ということであった。曲線の弧長は任意の折線近似の長さ以上であるから、曲線それ自身が直線経路より短くなることはない。
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