坂上陽三とは? わかりやすく解説

坂上陽三

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/02 05:50 UTC 版)

さかがみ ようぞう
坂上 陽三
生誕 1967年(56 - 57歳)[1]
日本兵庫県西宮市[2]
職業 ゲームデザイナーディレクタープロデューサー
活動期間 1991年[1] -
代表作アイドルマスターシリーズ[3]
肩書き バンダイナムコエンターテインメント第3IP事業ディビジョン765プロダクションエキスパート
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坂上 陽三(さかがみ ようぞう、1967年[1] - )は、日本コンピュータゲームクリエイターゲームデザイナーディレクタープロデューサー)。兵庫県西宮市出身[2]バンダイナムコエンターテインメント第3IP事業ディビジョン765プロダクションエキスパート(一般の企業でいう部長に相当)であり[4]、「アイドルマスターシリーズ」の総合プロデューサーを務めていた[1]。愛称はガミP[1]

略歴

学生時代は大阪芸術大学の映像学科に通っており、映画業界に入りたいと思っていたという。自身も自主映画を撮っており、映画監督を目指そうとしていたが、当時の映像業界は縦割り社会のような印象だったこともあり、カメラマンは「ピン送り10年」といった言葉がある程度だったと先生から聞いており、ハリウッドの娯楽映画に憧れて映画業界を目指そうとすることは厳しい世界だと感じたという。その後、世界で注目されている映像にコンピュータゲームがあり、「ゲームだって映像業界じゃん」という考え方からゲーム業界に入ったという。また、当時はアーケードゲームが流行っており、大学の寮にてゲーム機を持っていた学生の部屋に集まり「ファミスタシリーズ」をプレイしていたという[1]

ゲーム業界への転身に際して、当初は当時神戸市に本社(コナミ神戸ビル)を構えており、西宮の実家からも通勤が可能であったコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)を志望するが、面接の申し込みの際に社名が似ていたナムコへ間違い電話をかけてしまった。しかし、この時に応対したスタッフの印象が良かったためにそのまま応募し、1991年に入社した[2]。ナムコに入社後、最初に開発したゲームは『エアーコンバット』であった[1]。その後はビジュアルデザイナー、プロデューサー等を歴任[1]

2005年にアーケード版「THE IDOLM@STER」のロケテストに参加し[5]2007年[6]に発売されたXbox 360版『THE IDOLM@STER』より総合プロデューサーとして「アイドルマスターシリーズ」に参加。その後はモバイルゲームアニメ楽曲、ライブ等の多角的な展開を行っており、シリーズの市場規模600億円に上るモンスターコンテンツに成長させていく立役者として知られるようになった[7]

2021年10月28日、自身初の書籍となる『主人公思考』を発売[8]

2023年3月22日、同年3月末をもって「アイドルマスターシリーズ」総合プロデューサーを退任することを発表した。当初は2020年に同シリーズ15周年の一つの節目として考えていたが、同年より流行した新型コロナウイルス感染症の影響から、同シリーズも様々な計画を変更や遅延、中止を余儀なくされたことから、その状況が落ち着くまで継続し、2023年に落ち着きを取り戻しつつあることを受け退任を決めたという[5]

人物

「ガミP」は、「アイドルマスターシリーズ」のファンの総称であるプロデューサー(ゲームのプレーヤー)から親しまれている愛称である[7]

同シリーズのおすすめのアイドルに水瀬伊織を挙げている[9]

同シリーズのライブイベントにも出演しており、出演時は会場内で「ヘンタイ」「変態紳士」という愛称でも呼ばれるのが恒例となっていた[10][11]。これについては、ゲーム内のユニークなアイドル衣装として幼稚園児のコスチュームを提案した際に意図が上手く伝わらなかったことによって誤認されたのがきっかけだったと語っているが、自身に対し親しみを込めて呼んでもらっていると思うようにしているという[11]。また、「ヘンタイ」というコールについては「訴えるぞ!」と笑顔で返しているという[12]。なお、イベントに出演する時は765プロマークが付いたオレンジ色のポロシャツを着用している[13][14]

書誌情報

出典

  1. ^ a b c d e f g h 『アイドルマスター』を育てた「ガミP」の哲学とは――坂上陽三『主人公思考』インタビュー”. アニメ ダ・ヴィンチ. KADOKAWA (2021年11月10日). 2021年11月16日閲覧。
  2. ^ a b c 社長が訊く『ニンテンドー3DS』ソフトメーカークリエーター 篇 第4回:『リッジレーサー3D』”. 任天堂. 2022年2月3日閲覧。
  3. ^ 今年は総勢151名。ゲーム業界著名人に聞く2013年の注目タイトルと2014年へのメッセージ”. 4Gamer. Aetas (2013年12月13日). 2021年11月18日閲覧。
  4. ^ GYAAR Studioインディーゲームコンテストのプラチナ賞は『Little Cheese Works』に決定!【電撃インディー#404】”. 電撃オンライン. KADOKAWA Game Linkage (2023年3月7日). 2023年3月28日閲覧。
  5. ^ a b アイドルマスター総合プロデューサーよりみなさまへ”. 【公式】アイドルマスター ポータル(アイマス). バンダイナムコエンターテインメント (2023年3月22日). 2023年3月22日閲覧。
  6. ^ ガミPのズルプレイを声優陣が非難!?『アイマスL4U!』制作発表会レポ【PART1】”. 電撃オンライン. KADOKAWA Game Linkage (2008年1月18日). 2021年11月16日閲覧。
  7. ^ a b 自著の表紙に天海春香を出せるのはこの男! アイマス総合P 坂上陽三『主人公思考』”. KAI-YOU (2021年9月8日). 2021年11月16日閲覧。
  8. ^ アイマスを手掛けた"ガミP”こと坂上陽三氏による書籍「主人公思考」が10月28日に発売決定。“人が主人公のように能動的に動く仕組み”を解説”. 4Gamer. Aetas (2021年9月8日). 2021年11月16日閲覧。
  9. ^ Xbox 360で発売される『アイドルマスター』について語る開発陣の魂のコメントを公開!”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2006年7月26日). 2022年2月22日閲覧。
  10. ^ 『アイドルマスター』10周年を記念してガミP、ディレ1を直撃! 【周年連載】”. 電撃オンライン. KADOKAWA Game Linkage (2015年7月3日). 2021年11月18日閲覧。
  11. ^ a b 15周年『アイドルマスター』の総合Pが語る「愛され続ける」理由”. マネー現代. 講談社 (2021年3月12日). 2021年11月18日閲覧。
  12. ^ 「東京ゲームショウ2010」レポート 「アイドルマスター2 Presents 765プロダクション 2010年度決起集会」開催!”. GAME Watch. インプレス (2010年9月18日). 2022年2月22日閲覧。
  13. ^ [超会議3]蘭子と星梨花が歌って踊る「アイドルマスター ワンフォーオール」のステージイベントをレポート”. 4Gamer.net. Aetas (2014年4月28日). 2022年2月2日閲覧。
  14. ^ 『アイドルマスター』総合プロデューサー・坂上陽三氏の著書“主人公思考”が発売中!【アイマス日記第105回】”. ファミ通App. KADOKAWA Game Linkage (2021年10月29日). 2022年2月22日閲覧。
  15. ^ 主人公思考”. KADOKAWA. 2021年11月16日閲覧。



坂上陽三

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 00:54 UTC 版)

アイドルマスターシリーズ」の記事における「坂上陽三」の解説

バンダイナムコエンターテインメント(以下BNEI)第2IP事業ディビジョン第1プロダクションエキスパートで、アイドルマスターシリーズ統括プロデューサー通称ガミPヘンタイ変態間違い表記)。シリーズに関わったのはXbox 360版から。

※この「坂上陽三」の解説は、「アイドルマスターシリーズ」の解説の一部です。
「坂上陽三」を含む「アイドルマスターシリーズ」の記事については、「アイドルマスターシリーズ」の概要を参照ください。

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