嗜眠性脳炎とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > ヘルスケア > 疾患 > 脳炎 > 嗜眠性脳炎の意味・解説 

しみんせい‐のうえん〔‐ナウエン〕【×嗜眠性脳炎】

読み方:しみんせいのうえん

流行性脳炎の一。病原体ウイルス推定され高熱四肢不随意運動嗜眠などの症状がある。近年はまれ。報告者の名からエコノモ脳炎ともいう。A型脳炎眠り病

「嗜眠性脳炎」に似た言葉

嗜眠性脳炎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/04 02:00 UTC 版)

嗜眠性脳炎
別称 エコノモ脳炎
原因 不明
頻度 不明

嗜眠性脳炎(しみんせいのうえん)は流行性脳炎の1つ[1]1917年コンスタンチン・フォン・エコノモ英語版によって報告された[2]ことから、エコノモ脳炎ともいう。

症状

発熱、喉の痛み、頭痛、無気力、複視、身体的精神的反応の遅延、睡眠の昼夜逆転、緊張病などの症状によって特徴づけられる[3][4]。後遺症として慢性的にパーキンソン症候群を示すことが多い。

原因

原因は分かっていない。ウイルスまたは細菌による感染症と関係のある自己免疫疾患だとする意見があり[3]、とりわけインフルエンザとの関連に着目されている[5]

治療

特異的な治療法は存在せず対症療法による。

小説『レナードの朝』とそれを元にした映画で描かれたように、L-ドパの投与によって慢性期の患者が劇的でしかし一過的な改善を示すことが知られている。

歴史

1915年から1920年代にかけて世界中で流行したが、ヨーロッパでは16世紀以降に何回かの流行があったと考えられている[6]

参考文献

  1. ^ "Encephalitis lethargica" - ドーランド医学辞典
  2. ^ von Economo, K. (May 10, 1917). “Die Encephalitis lethargica.” (ドイツ語). Wiener klinische Wochenschrift (Leipzig and Vienna: Franz Deuticke) 30: 581–585. 
  3. ^ a b Dale et al. (2004). “Encephalitis Lethargica Syndrome: 20 New Cases and Evidence of Basal Ganglia Autoimmunity”. Brain 127 (1): 21–33. doi:10.1093/brain/awh008. PMID 14570817. 
  4. ^ Koch, Christof (March–April 2016). “Sleep without End”. Scientific American Mind 27 (2): 22–25. doi:10.1038/scientificamericanmind0316-22. 
  5. ^ McCall et al. (2008). “The Relationship Between Encephalitis Lethargica and Influenza: A Critical Analysis”. J. Neurovirol. 14 (3, May): 177–185. doi:10.1080/13550280801995445. PMC 2778472. PMID 18569452. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2778472/. 
  6. ^ Hoffman & Vilensky (2017). “Encephalitis lethargica: 100 years after the epidemic”. Brain 140 (8): 2246-2251. doi:10.1093/brain/awx177. 

「嗜眠性脳炎」の例文・使い方・用例・文例

  • 嗜眠性脳炎という病気
Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



嗜眠性脳炎と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「嗜眠性脳炎」の関連用語

嗜眠性脳炎のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



嗜眠性脳炎のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
新語時事用語辞典新語時事用語辞典
Copyright © 2024 新語時事用語辞典 All Rights Reserved.
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの嗜眠性脳炎 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS