十真如
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 12:28 UTC 版)
宇宙・万有に遍在する本来たる真如は、固より絶対であって分かつべきではないが、その徳相を顕わし、またはこれを證(証)明する歴程に区別があることより分類することがある。今は菩薩の十地に真如を分證するが、その勝徳により見て假立するものをいう。 遍行真如 菩薩の初地に、人執・法執(主観の我、客観の物心現象に対する執見)を断じて悟る、現象の執われ(異生性障)を断滅して悟る真如。 最勝真如 菩薩の第二地に、邪行障を断じて悟る真如。 勝流真如 菩薩の第三地に、闇鈍障を断じて悟る真如。 無摂受真如 菩薩の第四地に、微細煩悩(現行)障を断じて悟る真如。 類無別真如 菩薩の第五地に、下乗(般)涅槃障を断じて悟る真如。 無染浄真如 菩薩の第六地に、鹿相現行障を断じて悟る真如。 法無別真如 菩薩の第七地に、細相現行障を断じて悟る真如。 不増減真如 菩薩の第八地に、無相中作加行障を断じて悟る真如。 智自在所依真如 菩薩の第九地に、利他中不欲行障を断じて悟る真如。 業自在等所依真如 菩薩の第十地に、諸法中に未得自在障を断じて悟る真如。
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