北朝鮮による日本人拉致事件とは? わかりやすく解説

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北朝鮮による日本人拉致事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/03 11:39 UTC 版)

北朝鮮による日本人拉致事件(きたちょうせんによるにほんじんらちじけん)とは、北朝鮮工作員などによって多くの日本人が、日本国内やヨーロッパから北朝鮮に拉致された事件である。


注釈

  1. ^ しかし、呉克烈は、特に何の処分も受けず、その後も作戦部長であり続けた[4]
  2. ^ 辛は事前に中華料理店の店主と貿易会社の社長を協力者として犯行グループに入れている。まず店主から原に「いつまでもこの仕事ではきついだろう。知り合いに事務職を募集している会社があるから、そちらに行ってみてはどうか」と原に持ちかけた。元々長崎県の商業高校出身だった原はその話に乗り、採用面接が行われることになった。場所は梅田にある朝鮮総連系の焼肉店で、辛・店主・社長の3人によって面接(辛と店主は貿易会社の常務、専務という役であった。面接も口実で簡単な会話のやり取りにすぎなかった)で採用が決まる。その夜したたかに酔わされた原は辛らと夜行列車宮崎市に向かった。途中拉致が気付かれぬように万全を期して大分県別府市で一泊している。
  3. ^ 有本は同年6月頃に日本へ帰国する予定の電報を実家に送っている。その後コペンハーゲンで仕事が見つかったので帰国が8月になるという電報が入った。ところが帰国予定日になっても有本は帰国せず、心配した家族が航空会社に搭乗者リストについて問い合わせたところ、有本の名前はなく、キャンセルしたのも有本本人ではないという返答だった。
  4. ^ 旧拉致議連の会長だった中山正暉は「7件10人を事実上棚上げしたうえで有本の拉致を「よど号グループ」が勝手にやったこととして「解決」しようとした[55]。有本の事例を「日本人が日本人が拉致したもので、北朝鮮は関係ない」(2002年3月15日)という理屈で、これならば北朝鮮を傷つけることなく譲歩を引き出しやすいと考えたという[55]
  5. ^ 2019年12月27日付「京都新聞」は、2014年に田中実ら2人の生存情報を非公式に北朝鮮が日本政府に伝えた際、政府高官は非公表にすると決めていたと報じた[59]

出典

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