ひかりファイバー‐ジャイロ【光ファイバージャイロ】
読み方:ひかりふぁいばーじゃいろ
光ファイバージャイロ
光ファイバーをループ状にしてその両端から光(レーザー光)を通し、それをハーフミラーを用いた受光器で受ける。このループを搭載した移動体が直進しているときには、右まわりに伝わる光も左まわりの光もまったく同じ距離を進むため、位相差は発生しない。しかしループが物理的に回転(移動体が旋回した状態)すると、微小ながら進む距離が違ってくるため、位相差が発生してそれが干渉縞となって現れる。この干渉縞の変化をフォトダイオードで検出し、移動体の旋回の角速度を知ることができる。これをソニャック効果と呼び、この現象を応用して旋回量を測定する装置を光ファイバージャイロという。ナビゲーションシステムの自立航法に使用すると、高い精度が得られるが、高価なため現在ではあまり用いられなくなった。
参照 方位センサー、レートジャイロ光ファイバージャイロ (fiber optic gyro, FOG)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 23:56 UTC 版)
「ジャイロスコープ」の記事における「光ファイバージャイロ (fiber optic gyro, FOG)」の解説
詳細は「光ファイバジャイロスコープ」を参照 光ファイバーを巻き、それぞれの端面にレーザー光をスプリットして挿入する。巻いた面と垂直な軸方向を中心に角速度が加わると、相対論的効果により、分離された光に光路差が生じる(サニャック効果)。この光路差により分離された二つの光の間に位相差が生じる。この位相差を検出することにより、角速度を得る。 光ファイバーの長さと巻き半径などにより性能が決まる。使用する光ファイバーは通信用ではなくジャイロ専用である。 レーザー発光素子の寿命、発光素子とファイバーの接点劣化、温度変化に敏感であること、リングレーザージャイロよりも低精度であることが欠点ではあるが、小型であるため用いられることが増えている。温度制御を行うことで性能(安定性)の向上が図れる。
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