借り腹とは? わかりやすく解説

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かり‐ばら【借(り)腹】

読み方:かりばら

俗に代理出産を行うこと。また、代理母のこと。


借り腹

作者阿部牧郎

収載図書息づかい―好色時代小説
出版社講談社
刊行年月2007.2
シリーズ名講談社文庫


代理母出産

(借り腹 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/08 01:26 UTC 版)

代理母出産(だいりははしゅっさん、だいりぼしゅっさん、英:surrogate)とは、主に子宮卵巣を先天的疾患又は摘出手術のために無い女性が代理母(surrogate mother)に妊娠・出産してもらう生殖医療である[1][2]代理出産(だいりしゅっさん)ともいう[2]。出産時だけでなく、懐胎(妊娠)時も含めて表現したい場合は、代理懐胎(だいりかいたい)と表すこともある[注 1]LGBTのゲイカップルなど、カップル双方が子宮を持たないが子供が欲しい場合も用いることがある[3]


注釈

  1. ^ 主に政府の関係文書において用いられている。
  2. ^ 帝王切開を必要とする異常妊娠や妊娠高血圧症候群等に伴うハイリスク分娩、産褥期の感染症などに由来するもの[20]
  3. ^ 厚生科学審議会生殖補助医療部会
  4. ^ 日本政府は2003年に、国外の代理出産の場合でも「夫が男児の出生届を提出し、さらに夫妻が一緒に男児と養子縁組を結ぶことによって、男児は夫婦の「嫡出子」として扱われ」日本国籍を認めることとしている[28]が、向井亜紀・高田延彦夫妻は代理母出産によって得た2人の子供を養子ではなく戸籍上の実子として届け出た。東京都品川区出生届を受理しなかったため、夫妻側は処分取消しを東京家裁に申し立てた、というもの。2005年11月に却下され即時抗告。2006年9月、東京高裁が、品川区に出生届を受理することを命じる決定をした。なお、2007年3月23日最高裁決定は、この東京高裁決定を破棄した。

出典

  1. ^ Department of Health and Social Security, Great Britain (1984). Report of the Committee of Enquiry into Human Fertilisation and Embryology (The Warnock Report 1984) (PDF) (pdf). Mary Warnock. London: Her Majesty's Stationery Office. p. 42. 2015年5月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2013年8月3日閲覧
  2. ^ a b c d e 言えなかった「子宮がない」 結婚4年、妻の告白に夫は:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2020年10月26日). 2022年8月30日閲覧。
  3. ^ a b ゲイである兄のために代理母出産を決意した女性を主人公としたドラマ『サロガシー』が今晩放送されます” (jp). www.outjapan.co.jp. 2022年8月31日閲覧。
  4. ^ a b 代理出産は日本で出来る?方法や法律上の課題 | 卵子提供・代理出産エージェントのモンドメディカル(MONDO MEDICAL)”. MONDO MEDICAL (2020年4月27日). 2022年8月30日閲覧。
  5. ^ a b c d e 岡崎明子 (2011年2月19日). “代理出産、貧しさゆえ インドでビジネス急拡大”. 朝日新聞 (東京: 朝日新聞社): p. 3 
  6. ^ a b c d e 代理出産で生まれ、ウクライナに捨てられる子どもたち──戦争に振り回される少女の運命 | ようやく見つかった養父母からも引き離され…”. クーリエ・ジャポン (2022年4月17日). 2022年4月17日閲覧。
  7. ^ 岩上安身 (2001年6月8日). “渦中の根津院長が「代理出産女性からの手紙」を公開”. Web Iwakami. 2013年8月2日閲覧。
  8. ^ 白井千晶 (2003). "11". 不妊当事者の経験と意識に関する調査 (PDF). 出産と不妊の社会学 (Report). 2013年8月2日閲覧
  9. ^ 精子提供の現状は?日本でLGBTQ+カップルが子どもを作る方法”. Cosmopolitan (2021年6月24日). 2022年8月31日閲覧。
  10. ^ She loved being a surrogate so much she did it again. And again. Then she founded an agency.”. LGBTQ Nation (2023年12月14日). 2023年12月15日閲覧。
  11. ^ Children of gay dads are happier & healthier than the children of heterosexual parents”. LGBTQ Nation (2023年11月19日). 2023年12月15日閲覧。
  12. ^ a b c インタビュー(2) 慶大医学部教授 吉村泰典さん 代理出産に反対 現状ではリスク大きい”. トークバトル「どこまで認める?生殖補助医療」. 静岡新聞社 (2004年4月25日). 2013年8月2日閲覧。
  13. ^ a b 代理懐胎に関する見解”. 会告. 日本産科婦人科学会 (2003年4月16日). 2013年8月2日閲覧。
  14. ^ a b c “代理出産の女児が帰国できず 誕生前に日本人父母離婚、国籍なし/インド”. 読売新聞 (東京: 読売新聞社): p. 2. (2008年8月7日) 
  15. ^ 永田和男 (2008年8月21日). “代理出産の女児、出国は審理終了後/インド最高裁”. 読売新聞 (大阪: 読売新聞社): p. 33 
  16. ^ a b c d https://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/law/lex/11-3/kim.pdf 立命館大学
  17. ^ a b 厚生省児童家庭局母子保健課 (6 May 1999). 厚生科学審議会先端医療技術評価部会 第5回生殖補助医療技術に関する専門委員会議事録. 2013年8月2日閲覧
  18. ^ 最高裁判所第二小法廷判決 1962年04月27日 民集第16巻7号1247頁、昭和35(オ)1189、『親子関係存在確認請求』「母と非嫡出子間の親子関係と認知」、“母と非嫡出子間の親子関係は、原則として、母の認知をまたず、分娩の事実により当然発生する”。
  19. ^ “4割が父とのつながり疑う 第三者人工授精の子”. 47News. 共同通信 (東京). (2004年9月10日). https://web.archive.org/web/20090813192244/http://www.47news.jp/CN/200409/CN2004091001004480.html 2013年8月2日閲覧。 
  20. ^ “出産時、命の危険2300人 大量出血など/産科学会調査”, 読売新聞夕刊 (東京: 読売新聞社): 1, (2007-02-17) 
  21. ^ “夫と他人の精子間違う? 「別人の子産んだ」と母訴え 米”. 朝日新聞夕刊 (東京: 朝日新聞社): p. 2. (1990年3月9日) 
  22. ^ “不妊治療、誤って他人の精液注入 患者の氏名確認怠る——愛知・小牧市民病院”. 毎日新聞夕刊 (名古屋: 毎日新聞社): p. 8. (2003年8月11日) 
  23. ^ 石井美智子「代理母—何を議論すべきか—」『ジュリスト』第1342号、有斐閣、2007年、10-22頁。 
  24. ^ a b c d e 代理懐胎を中心とする生殖補助医療の課題”. 日本学術会議. 2017年9月11日閲覧。
  25. ^ 会員へのお知らせ”. 日本産科婦人科学会 (2001年5月28日). 2013年8月2日閲覧。
  26. ^ a b 「代理出産」から16年、高田延彦&向井亜紀の双子の子が米へ”. NEWSポストセブン. 2022年8月30日閲覧。
  27. ^ 厚生科学審議会生殖補助医療部会 (28 April 2003). 精子・卵子・胚の提供等による生殖補助医療制度の整備に関する報告書 (Report). 厚生労働省. 2013年8月2日閲覧
  28. ^ “日本国籍認める方向 代理出産児めぐり法相”. 47News. 共同通信 (東京). (2003年11月11日). http://www.47news.jp/CN/200311/CN2003111101000147.html 2013年8月2日閲覧。 
  29. ^ “50代が「孫」を代理出産 国内初、30代娘の卵子使用 娘夫婦の養子に”. 読売新聞 (東京: 読売新聞社): p. 1. (2006年10月15日) 
  30. ^ “代理母、15例試み出産8例 根津院長がデータ公表”. 読売新聞 (東京: 読売新聞社): p. 34. (2008年4月5日) 
  31. ^ “インドで代理出産依頼 代理出産規制法の検討論議に影響(解説)”. 読売新聞夕刊 (東京: 読売新聞社): p. 14. (2008年8月7日) 
  32. ^ a b c 岡崎明子 (2011年2月19日). “代理出産、インド・タイで 日本人夫婦の依頼急増”. 朝日新聞 (東京: 朝日新聞社): p. 1 
  33. ^ 日本学術会議に対する生殖補助医療をめぐる諸問題に関する審議の依頼について』(プレスリリース)法務省、2006年11月30日https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00010.html2013年8月2日閲覧 
  34. ^ 日本弁護士連合会 (19 January 2007). 「生殖医療技術の利用に対する法的規制に関する提言」についての補充提言——死後懐胎と代理懐胎(代理母・借り腹)について (PDF) (Report). 日本弁護士連合会. 2013年8月2日閲覧
  35. ^ “代理出産の法制化へ、根津院長が私案公表 営利目的には刑事罰”. 読売新聞 (東京: 読売新聞社): p. 2. (2007年2月26日) 
  36. ^ “代理出産「実子」を家裁認める 娘夫婦と実母の特別養子縁組成立”. 読売新聞 (東京: 読売新聞社): p. 37. (2009年4月22日) 
  37. ^ 日本学術会議生殖補助医療の在り方検討委員会 (8 April 2008). 対外報告 代理懐胎を中心とする生殖補助医療の課題—社会的合意に向けて (PDF) (Report). 日本学術会議. 2013年8月2日閲覧
  38. ^ a b 「逃げるか留まるか」キエフの防空壕で新生児を守る“代理母”たちが下した決断 | 「私には夫も我が子もいるのです」”. クーリエ・ジャポン (2022年3月24日). 2022年4月17日閲覧。




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